【藤浪晋太郎 メジャー】藤浪晋太郎 メジャー成績を振り返る

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スポーツ

藤浪投手は160キロ超の速球が武器で、大阪桐蔭高のエースとして2012年に甲子園大会で春夏連覇。13年にドラフト1位で阪神に入団し、新人から3年連続で2桁勝利をマーク。その後は制球難で不振に陥り、直近7年では22勝にとどまっていましたが、2022年は復調の兆しを見せ16試合で3勝5敗、防御率3.38でした。通算成績は189試合で57勝54敗、防御率3.41。立派な体格から投げ込む100マイルの速球や威力のあるスプリッターとスライダーでメジャーで活躍できるか期待です。

2023年 メジャー1年目 オークランド・アスレチックス 1球団目

22年9月27日、オフにポスティング制度を使用して大リーグ移籍を目指す意思が判明。

9月28日、オフのメジャー挑戦希望を正式表明。「大リーグは野球の最高峰。若いうちに挑戦したい」と述べた。

10月13日、ヤクルトとのCSファイナルステージ第2戦に先発し、3回2失点で敗戦投手。これが22年最終マウンドに。

10月14日、阪神球団がオフのポスティング制度使用を容認することが判明。

10月17日、阪神がポスティング制度使用の容認を正式発表。「球団に感謝したい。少々の不安と胸の高鳴りと、両方がある」。

11月10日、米国でGM会議中、代理人のボラス氏が藤浪のメジャー契約に「需要は高い。多くの球団が必要とするだろう」と自信を述べた。

12月1日、阪神が、ポスティング制度による移籍交渉の手続きをMLBに申請して受理されたと発表した。嶌村聡球団本部長が兵庫・西宮市内の事務所に取材に応じ「阪神球団として藤浪選手のポスティング移籍に関して容認するという結論に達しました」と明言した。藤浪も事務所で取材に応じ「容認してくださった球団に感謝したい。挑戦できるということで、胸の高鳴りと少々の不安といろいろあります」と正直な思いを明かした。「ここ数年、(メジャーへの思いが)より強くなってきた。年齢的にも20代後半になってきている。若いうちに、できれば挑戦したいと思っていた」と、ポスティングシステムを使用できることを喜んだ。「希望としては先発をやりたいのはある。基本的にはあれこれなく、提示されたところでいい条件があれば交渉したい」と、できれば先発として挑戦したいと話した。

1月10日、アスレチックスが移籍先に急浮上したことが判明。自身も渡米した。

11日、アスレチックスと1年契約で合意したと、球団公式サイトが発表した。年俸は325万ドル(約4億1900万円)の破格の好条件で、20%のポスティング費用の65万ドル(約8400万円)を合わせると総額390万ドル(約5億300万円)の契約となり、現在のアスレチックスの中では5番目の高額プレーヤーになる。アスレチックスは藤浪を先発ローテーションの1人と考えており、最速160キロの速球と、スプリット、スライダーの変化球に加え、昨季の四球率がキャリアベストまで改善された制球力が高評価につながったとみられる。藤浪に対してはDバックス、Rソックスなども興味を示していたが、代理人のスコット・ボラス氏が水面下で交渉を進めていた。米国でメディカルチェックを受け、近日中にも入団が発表される。メジャーリーグ公式サイトでアスレチックスを担当するマーティン・ガイエゴス記者は「速い球を投げるこの右腕には複数のチームが興味を示していた。アスレチックスは彼を先発ローテーションに加える見込みだが、それが決め手となったのかもしれない」と伝えている。

26日、球団公式サイトのプロフィールが更新され、背番号が「11」に決まった。過去に合同自主トレに2度参加するなど尊敬するパドレス・ダルビッシュの背番号。阪神時代の「19」は昨季チーム最多9勝の左腕アービンがつけていたこともあり、交渉中から「11」を希望していた。

2月15日、初のキャンプイン。入団会見での流ちょうな発音などで地元メディアのハートをわしづかみにした英会話力を発揮し、チームメートと積極的に直接対話。

28日、エンゼルス大谷とオープン戦で投げ合った。大谷はアリゾナ州メサでのアスレチックス戦に先発し、2回1/3を無安打無失点、2三振。藤浪は先発でオープン戦初登板し、2回を投げ3四球を出したものの1安打無失点、3三振だった。試合はエンゼルスが11-5で勝った。

【オープン戦の成績】

5試合(先発)3勝 0敗 0セーブ 防御率3.86 18.2イニング 奪三振20 与四球17 WHIP 1.29

4月1日、本拠地エンゼルス戦で初先発。メジャー初登板で2回1/3を8失点、防御率30.86と大苦戦を強いられた。

2回終了時点では4奪三振で完全投球も、3回に突如大崩れした。このイニングだけで打者9人に5安打3四球を許し、6失点。エンゼルス大谷にも3回無死満塁から左翼フェンス直撃の適時打を許した。日本人投手が大リーグ初登板で8失点は、07年井川(ヤンキース)の7失点を上回る最多失点。

8日、敵地・トロピカーナフィールドでのレイズ戦に先発。4回1/3を投げ、3安打5失点5四死球で降板し、メジャー初勝利を挙げることはできなかった。2敗目を喫し、防御率は17.55。マーク・コッツェー監督は「前回と変わっていない」と苦言を呈した。

15日、メッツ戦に先発。7回途中まで投げ、3失点で開幕から3連敗となった。藤浪は92球で6回3分の0を投げ3失点。被安打4、5奪三振、3四死球。負け投手にはなったが、制球が定まらず荒れたこれまでとは違い次回に期待をもたせる内容となった。アスレチックスのマーク・コッツェイ監督は「極めて優れた活躍をしてくれた」と投球を褒めた。

22日、レンジャース戦に先発。2回1/3を7安打8失点3四球2奪三振と大乱調で、4連敗を喫した。コッツェー監督は、藤浪の乱調について「フジは直球の制球に苦しむ登板が続いている。直球でストライクを取る自信がない状態で投げている」と指摘し、問題点を分析した。「直球に自信がないので、直球を投げる選択肢のある場面でも直球を投げない。その代わりにスプリットでストライクを取りにいっているが、相手は非常に良い打線。ストライクゾーンに入ってきた91マイル(約146キロ)のスプリットでも対応できる」とし「このレベルでは、それは通用しない」と話した。

24日、コッツェー監督がエンゼルス戦の試合前、「昨日フジ(藤浪)とも話した。明日から彼はブルペンで準備する。ストライクを投げて、直球の制球を取り戻すこと。先発ローテーションに復帰できないという訳ではないが、まずは短期間、そういう方針でやって、評価していく」と、25日(日本時間26日)からブルペンで待機させることを明かした。配置転換は一時的な措置となる見込みで、コッチェー監督は「リリーフで出てきたら、直球にしてもスプリットにしても、この2球種は圧倒的なものになると思う。自信を取り戻してもらいたい」と期待した。

25日、敵地・エンゼルス戦前に報道陣の取材に応じ、先発から中継ぎに配置転換されたことへの悔しさを吐露した。「もちろん先発したいので、悔しいと言いますか。結果を出せていないので仕方ないかなとも思います」と語った。「元々、挑戦しに来ているわけですし、落ち込んでいても仕方ない。前を向いてやるだけです。今はそれだけです」と再起を誓った。コッツェイ監督はフォーシームの制球を課題に挙げていた。藤浪は「(中継ぎは)短期的にと言われているので。しっかり自分の課題と向き合って、いい期間に出来たらいいかなと思います。短いイニングならより思い切っていけると思いますし、かといって力まないようにしたい」と語った。

26日、メジャー初のリリーフ登板。3-8の6回から2番手で登板。2回を2安打1失点(自責点0)3奪三振、1四球。直球の最速は99.9マイル(約160.8キロ)。試合後、コッツェー監督は「素晴らしい仕事をしたと思う。主に2球種を使っての投球で、我々が求めていたストライクゾーンへのピッチングができていた。(二塁打を打たれた)タイスへの変化球はミスだったが、リリーフでの登板は全体的に良かった」と初の救援登板に高評価を与えた。イニングを2回に制限していたのかと問われると「前回71球を投げているから球数は制限していた。彼にとって少し新しい役回りだから、良くコミュニケーションをとって、回復状態を見ながら次いつ登板できるか判断していく」と話した。大谷翔平投手との対戦では、3球目の99マイル(約159キロ)の外角直球を左前に運ばれた。強烈なライナーのを左翼手がファンブルし、一塁走者トラウトが生還。その後は2者を打ち取った。7回は2者連続三振でスタート。8番の左打者タイスにカーブを捉えられ、二塁打を浴びたが、9番ネトをスプリットで見逃し三振に打ち取った。藤浪が自責点0で登板を終えたのは、メジャー5試合目で初めて。防御率は14.40から12.71となった。

28日、本拠地で行われたレッズ戦でリリーフ登板。3連続四球を出す大荒れ、1回2失点で降板し、防御率は13.00に悪化した。試合はアスレチックスが7-11で敗れ4連敗。5勝22敗の借金17となっている。リリーフでは2試合目。5-8の8回、1死二塁の場面で3番手としてマウンドに上がると、先頭打者から三振を奪った。走者が三盗し、続くステファンソンの緩い投ゴロが内野安打となり三走が生還。ただ次打者を遊ゴロに打ち取りしのいだ。9回も続けてマウンドに上がったものの、先頭からの3連続四球で無死満塁。1死を奪ったところから暴投と右前適時打で計2点を失い降板した。計1イニングで2安打2失点、1奪三振3四球という成績。直球は最速98.5マイル(約158.5キロ)を記録。

5月2日、マリナーズ戦で1-2の9回に登板し、2三振を奪って1回を3者凡退に抑えた。失点と被安打ともに0に抑えたのはメジャー移籍後初。今季7試合(先発4)で0勝4敗、防御率12.32となった。

5日、敵地でのロイヤルズ戦に救援登板した。4点リードの7回にマウンドに上がったが、1死しか奪うことができず、3四球で降板した。この日は1/3回を3失点。これで防御率13.50となった。先頭から2連続四球を与えると、1死を奪ったが、またも四球を与えた。1死満塁のピンチで、マーク・コッツェイ監督は交代を告げた。その後、四球で許した走者が生還し、自身4度目の救援マウンドは3失点となった。

7日、敵地でのロイヤルズ戦にに救援登板。1回1/3を投げ4安打3失点だった。防御率は13.94。1-2の7回に2番手で登板。7回は1安打無失点に抑えた。しかし続く8回にペレス、メンデスに連打。続くプラットにセンターへ適時二塁打を打たれ2者生還。ガルシアを一ゴロに打ち取って1死三塁となったところで降板した。3人目のロングが犠飛を許し藤浪の失点が3となった。

10日、敵地・ヤンキース戦で今季6度目となる救援マウンドに上がった。9点差と大量ビハインドの5回途中から3番手で登板すると、2回1/3を無安打無失点、1四球2奪三振と好投した。藤浪はこれでメジャー10試合目の登板で2度目の無失点投球。防御率は12.52まで下がり「メカニックも完璧はなかなかない。メンタルと技術のどちらかが欠けてもダメなので。良いバランスで投げられた」と振り返った。

13日、2点ビハインドの延長十回1死一、二塁から登板。2/3回を1四球無失点に抑え、ピンチを脱した。直後に味方が2点差をひっくり返し、サヨナラ勝ちに貢献し、メジャー初勝利を手にした。

16日、本拠地オークランドでのダイヤモンドバックス戦に救援登板。2点ビハインドの7回に3番手としてマウンドに上がり、連続三振を奪ったものの、2死から3連続長短打を浴びて2失点。続く8回1死一塁の場面で降板した。1回1/3を投げて4安打2失点、32球のうちストライクは23球、四球はゼロで、3戦連続の無失点投球はならなかった。チームは延長12回、ルイーズのサヨナラ内野安打で勝利して連敗を3で止めた。救援登板した8試合のうち5試合で失点、通算成績は12試合で1勝4敗、防御率12.24。

17日、本拠地オークランドでのダイヤモンドバックス戦に救援登板、5敗めを喫した。藤浪は8回表、3-3の同点の場面でマウンドへ。2アウト2・3塁のピンチだったが、空振り三振を奪って切り抜けた。しかし9回表、先頭打者に2塁打を打たれてピンチを招いた。続く打者は外野フライに打ち取ったものの、次の打者を申告敬遠、次は1球もストライクが入らず四球で満塁になり、ここで降板。リリーフ投手が犠牲フライとタイムリーヒットを打たれたことで、藤浪は2失点で敗戦投手となった。藤浪はここまで13試合で25.2イニングを投げ、失点36はメジャーワースト3位。失点1位2位の投手は、ともに藤浪の倍以上の50イニング超を投げている。防御率は12.62。25イニング以上投げた投手は144人、そのなかで防御率が10を超えているのは藤浪のみ。WHIPとは、1イニングに安打と四球で何人の打者に出塁を許すかという数字で1.3で平均とされる中、藤浪のWHIPは2.14で、25イニング以上投げた投手のなかではメジャーワースト2位。また9イニングあたりの四球数は8.06で、これも25イニング以上投げた投手のなかではワースト2位の数字となっている。

22日、敵地・マリナーズ戦にリリーフで登板し、2回(40球)を被安打2の3失点、4奪三振、2四死球、自責点3で防御率は12.69という内容だった。藤浪は8点差の7回に登板し、この回は2三振を奪い3人で終えたが、イニングをまたいだ8回には1死から制球を乱して四球、さらにフリオ・ロドリゲスに死球を与えるとスタンドからブーイングが飛ぶなど、騒然とした雰囲気となった。地元紙「シアトル・タイムズ」でマリナーズ番を務めるライアン・ディビッシュ記者は「フリオ・ロドリゲスが95マイル(約153キロ)の直球をあばらに受けた。彼はハッピーではなかった。マリナーズのベンチもうれしそうには見えなかった」とツイート。さらに「公平のために言うと、フジナミはこの試合が始まる時点で、25回2/3で23人に対して四球を出していた」と制球力の不安も指摘している。

27日、敵地・アストロズ戦にリリーフで9回に登板し、1回を3者凡退と好投した。3-6と3点を追う9回に6番手でマウンドに上がり、先頭の8番ジュルクスを2球目の99.6マイル(約160キロ)低めフォーシームで三ゴロ。次の9番マルドナドは、2ボール1ストライクからの4球目、99.1マイル(約159キロ)のフォーシームで右飛に打ち取った。17年MVPの1番アルテューベに対し、初球は100.5マイル(約162キロ)の内角高めフォーシームでファウルチップのストライク。2球目はこの日最速の100.9マイル(約162キロ)の低めフォーシームで見逃しストライクを奪った。3球目は外角低めフォーシームが外れてボール、4球目は内角高めフォーシームが外れてボールとなり2ストライク2ボールとなったが、ストライクゾーンを広く使い相手を幻惑。最後の5球目に唯一投げたスプリッターが内角高めのストライクゾーンに決まり、見逃し三振を奪った。1回、11球を投げ無安打無失点、1奪三振で、防御率は12.24となった。登板は22日マリナーズ戦以来、これが15試合目。無失点登板は4試合ぶりとなった。

29日、本拠地のブレーブス戦、4-1の8回に3番手で登板。1回を1安打1失点でメジャー初ホールドを挙げた。アクーニャに痛烈な打球を浴びるも左翼正面。続くオルソンにカウント1-1からのスプリットを右翼席に放り込まれたが、ライリーを3球で空振り三振、マーフィーを一邪飛に終えた。100.2マイル(約161.2キロ)を記録し、試合終了時の防御率は12.13となった。

30日、本拠地ブレーブス戦で9回から救援登板し、メジャー2勝目を手にした。1-1の同点で迎えた9回二死から4番手でマウンドへ上がり、3番・ライリーと対峙。2ボール1ストライクから、この日最速となる97.9マイル(約157.5キロ)の内角高めフォーシームで詰まらせ、捕邪飛に打ち取った。今季2度目となる連投となったが、打者1人を4球で仕留めてきっちり役割を果たした。試合はアスレチックス打線が9回裏、ブレーブス3番手のイグレシアスから3四球を選んで一死満塁とし、7番・ブライドの三ゴロを相手三塁手が失策。この間に三塁走者のブラウンが本塁に生還し、2―1でサヨナラ勝ちを飾った。シーズン2度目の2連勝でブレーブス3連戦のカード勝ち越しも決め、今季12勝目。この劇的勝利によって藤浪もわずか4球で勝利投手となり、12日の本拠地レンジャーズ戦以来、6試合ぶりの白星。これで藤浪の今季成績は2勝5敗、防御率12.00、WHIP1.97。今季2勝目はザック・ジャクソン、トレバー・メイと並んでチームトップタイとなった。

6月2日、敵地のマーリンズ戦にオープナーとして4月22日レンジャーズ戦以来の先発登板。先頭のアラエスに3球連続100マイル越えで押し込み三邪飛、続くソレアも右飛に抑えたが、3番デラクルーズに直球を右中間安打、4番サンチェスに初球の98.9マイル(約159.1キロ)左翼席に叩き込まれた。5番のグリエルはカッターで空振り三振に仕留めた。2回から当初の先発投手左腕のハリスが登板した。1回を2安打2失点で防御率は12.19と悪化。試合は、アスレチックスが0-4でマーリンズに敗戦。藤浪に6敗目が記録された。

5日、敵地のパイレーツ戦に6回途中から4番手で登板。1回2/3(30球)を投げ、1安打、2四球、1奪三振で自責点はなかったものの、2者連続の押し出し四球と犠飛で救援に失敗した。3対1と2点リードで迎えた6回1死満塁のピンチで、立ち上がりから制球が定まらずボールが先行。アンドリュ―・マッカッチェン、ブライアン・レイノルズと2者連続四球を与えると、続く代打・ジャック・スウィンスキーの右犠飛で逆転を許し、走者全員を返した。今季成績は19試合に登板し、32回2/3で防御率11.57、30四死球、33奪三振となった。アスレティックスの専門メディア『Uprooted』は、「シンタロウ・フジナミの投球内容は、今シーズン最も悲惨な(マウンド上の)出来事のひとつに違いない。開幕前、私たちは彼の200奪三振以上を期待していた。現在、彼がこのブルペンのどこに位置するのかさえ明確ではない」と述べた。なお、アスレティックスは4対5でパイレーツに敗戦し、12勝50敗と最下位を独走している。

10日、敵地ミルウォーキーでのブルワーズ戦で同点の9回に救援登板、1回を無失点に抑えて3勝目を挙げた。チームは延長10回の末、2―1で勝ち今季初の4連勝。1―1の9回に4番手として登板。先頭のウリアスを100マイル(約160.9キロ)の直球で二飛に打ち取り、続くアンダーソンに四球を与えたが、ウィーマーを2ボール2ストライクから高めの101マイル(約162.5キロ)の直球で空振り三振、カラティニを三飛に仕留めてマウンドを降りた。試合は延長戦に突入し、10回にディアスの適時打で勝ち越し。最後は藤浪に代わって登板したロングが無失点に抑えた。これで通算成績は20試合(33回2/3)で3勝6敗1ホールド、防御率11.23。奪三振34で与四死球31、暴投3となった。

11日、敵地ミルウォーキーでのブルワーズ戦で8回に4番手で登板。先頭のイエリチを二ゴロに打ち取った後に2者連続四球を出し、1/3回で交代した。継投したラブレディが後続2人を抑え、藤浪に今季2ホールド目が付いた。球数は14球で防御率は11.12。アスレチックスは逆転勝ちで2年ぶりの5連勝を飾り、敵地で今季初のシリーズスイープを達成した。

13日、本拠地でのレイズ戦にオープナーとして先発登板し、1回を投げて1安打1奪三振で無失点に抑えた。これで4試合連続で無失点となった。チームは2―1で勝ち、7連勝した。救援登板から中1日で先発のマウンドに上がった藤浪は、先頭のディアスを初球の97.7マイル(約157キロ)直球で一ゴロに打ち取り、フランコを2ストライクから100.8マイル(約162キロ)の高めの直球で空振り三振。続くラミレスにフルカウントから弱い当たりの内野安打を許したが、アロザレーナを2ボール2ストライクから97.7マイル(約157キロ)の直球で左飛に打ち取った。通算成績は22試合(35回)で3勝6敗2ホールド、防御率10.80。奪三振35で与四死球33、暴投3。

18日、本拠地フィリーズ戦にリリーフ登板。1イニング目は完璧な投球を見せたが、2イニング目に崩れ、5試合連続無失点はならなかった。チームは2―3で競り負け、5連敗を喫した。0-2の7回から2番手として登板。最速101.6マイル(約163.4キロ)の直球で2三振を奪うなど、3者凡退と完璧な内容。味方が直後に1点を取り、反撃ムードは高まったが、8回先頭のパチェに左中間への二塁打を許すと、1死後、ターナーに左前適時打を許し1点を失った。次打者・ベームに四球を与え、1死一、二塁とした時点で交代を告げられた。3番手・エルセグが後続を断ち切り、これ以上の失点は記録されなかった。1回1/3を2安打1失点。防御率は10.65となった。

20日、敵地クリーブランドでのガーディアンズ戦にリリーフ登板。1回1/3を無安打無失点と好救援した。中1日で2‐2の同点の8回2死一、二塁で5番手としてマウンドに上がり、代打フライを100マイル(約160.9キロ)の直球で1ボール2ストライクと追い込み、最後は内角高めの102マイル(約164キロ)の直球で空振り三振。イニングをまたいだ9回も続投し、先頭・クワンを中飛に打ち取ると、ロサリオも二飛、ラミレスも二ゴロに打ち取り三者凡退に抑えた。今季24試合目の登板を終えた藤浪の防御率は10.27となった。試合は2‐2のまま延長戦に突入すると、6番手・メイが無死満塁からヒメネスに右翼線へサヨナラ打を浴び敗れた。

24日、敵地トロントでのブルージェイズ戦に3度目のオープナーとして先発登板。1回途中、4安打2失点で降板し7敗目(3勝)を喫した。先頭のスプリンガーに右安打。2番ビシェットに二塁打を打たれ無死二、三塁。3番ベルトに先制犠飛を許し1失点。4番ゲレロは遊ゴロに仕留めたが5番チャプマンに右前適時打を許し2点目を失った。6番メリーフィールドに内野安打を打たれ2死一、二塁となったところで降板した。2/3回、22球を投げ4安打2失点。四球、三振はなかった。防御率は10.57。アスレチックスは3-7で敗れた。

28日、本拠地のヤンキース戦にリリーフ登板。5回無死満塁で2番手として登板。スタントンらに2本のタイムリーを許したが、自ら出した走者の生還は許さなかった。続投した6回も先頭打者に二塁打を許すも後続を封じ込め、防御率は10.04となった。

30日、本拠地のホワイトソックス戦に登板し、1回を無安打無失点で、2試合連続無失点とした。5-1とリードした7回に3番手で登板し、先頭の2番アンダーソンをスプリットで右飛に打ち取り、24本塁打を放ちア・リーグ本塁打王争いで2位のロベルトには初球のスプリットで一ゴロ。3人目のヒメネスには1ストライクからの2球目、102マイル(約164キロ)のフォーシームで遊ゴロに打ち取り、簡単に3者凡退に抑えた。1回わずか5球で無安打無失点、防御率は9.80。登板終了時では初めて防御率1桁台となった。

7月1日、本拠地のホワイトソックス戦に登板し、1回無安打無失点1死四球2奪三振と好投し、4勝目(7敗)を挙げた。6‐6の同点で迎えた延長10回無死二塁のタイブレークから6番手として救援。7番グランダルを空振り三振、8番ペレスを二飛。9番レミラードに死球を与えたものの、1番ベニテンディを空振り三振に打ち取り、無失点できり抜けた。3試合連続無失点で、防御率は9.57となった。試合は、アスレチックスがその裏、サヨナラ勝ち。藤浪に白星がついた。

4日、敵地デトロイトでのタイガース戦に登板し、1回無安打3奪三振と4試合連続無失点の快投で、今季5勝目(7敗)を挙げた。両軍無得点で迎えた9回から3番手として救援。5番ロジャースをカウント1-2から速球で空振り三振。続く代打の6番マッキンストリーは、カウント2-2から速球で空振り三振。最後は、カブレラをカウント0-2からこの日最速102.1マイル(約164.4キロ)の快速球で空振り三振に仕留めた。防御率は9.35。その裏の延長10回のタイブレークから、打線が1点を勝ち越し、アスレチックスはわずか2安打で勝利。藤浪に白星がついた。

8日、敵地ボストンでのレッドソックス戦に8回から6番手として登板。1回を1安打無失点で1奪三振。自己最長の5試合連続無失点で防御率は9.14となった。先頭のレフスナイダーを101.5マイル(約163.3キロ)外角直球で空振り三振に仕留めると、次打者・アルファロは100マイル(約160.1キロ)直球で遊ゴロ。2死からバードゥーゴにこの日最速で渡米後自己最速に迫る102マイル(約164.1キロ)直球を左前にはじき返されたが、続くカサスは101.1マイル(162.7キロ)直球で左飛に仕留めた。投じた17球のうち12球が100マイル超え。最も遅いものでも98.2マイル(約158.0キロ)だった。

9日、敵地ボストンでのレッドソックス戦にリリーフ登板。8回のピンチを無失点で終え、2/3回を無安打無失点。メジャーでの自己最長を更新する6試合連続無失点となった。3‐4の8回1死二塁の場面で登板すると、先頭のアローヨを98.5マイル(約158.9キロ)で右飛。次打者の張育成は99.7マイル(約160.4キロ)直球で確実に右飛に仕留めた。チームは4連敗で今季最多の借金42。前半戦を25勝67敗で終えた。藤浪は先発だった序盤戦こそ、安定感を欠いたが、リリーフへの配置転換後は本来の実力を発揮。31試合の登板で5勝7敗2ホールド、防御率9.00の成績でメジャー移籍初年度の前半戦を終えた。

【前半戦成績】

31試合 45回 5勝7敗2ホールド 防御率9.00 奪三振47

14日、本拠地で行われたツインズとの後半戦初戦で今季8敗目を喫した。同点の8回に7番手でマウンドへ。好救援を見せるも、9回に勝ち越し弾を浴びた。3-3で迎えた同点、藤浪は8回1死一、二塁で登板すると、コレアを二塁への併殺打に打ち取りピンチを脱出。しかし9回、先頭に二塁打を許すと、途中出場のギャロに右翼スタンドに痛恨の決勝2ラン。その裏に打線は1点を返すも、反撃及ばず藤浪に黒星がついた。メジャー32度目のマウンドは、1回1/2を2安打2失点。3奪三振を記録するも連続無失点は6試合でストップした。

16日、本拠地でのツインズ戦に7回1死一、三塁から登板すると、2球で併殺を奪った。8回も3者凡退に抑え、1回と2/3を投げて無安打無四死球、1奪三振無失点。最速は100.7マイル(約162.1キロ)だった。チームは4-5で敗れた。3-2で迎えた7回に先発のシアーズがピンチを招いて降板。2番手・エルセグも流れを止められず3点を奪われた。なおも1死一、三塁の場面で藤浪が3番手として登板。先頭のソラーノを2球で併殺に仕留めて、ピンチを脱した。8回もマウンドに上がると、先頭のバクストンを直球で空振り三振。ファーマーを左飛、カストロを二ゴロに仕留めて3者凡退に抑えた。これで6月18日のフィリーズ戦を最後に、10試合連続で四球を与えていない。防御率は8.75となった。

18日、本拠地でのレッドソックス戦で3-0の7回から3番手で登板し、1回を1安打無失点で今季3ホールド目を挙げた。5番のレフスナイダーを99マイル(約159キロ)の直球で遊飛、カサズにスプリットを右前打されたが、アローヨを99マイルの直球で三ゴロ、アルファーロも99マイルの直球を遊ゴロに打ち取った。最速は100.8マイル(162.2キロ)をマーク。これで今季34試合で5勝8敗3ホールド、防御率8.57となった。登板前日、阪神で同僚だった元外野手の横田慎太郎さんが、脳腫瘍のため28歳で亡くなったことを知った。投球前にはマウンド後方にしゃがみ込み、横田さんの名前を書いたという。最後の打者を打ち取りマウンドを降りるときには、右手で左胸をたたき、天を見上げながら指さした。試合後には「きのう、チームメートだった横田の訃報を聞き、いい登板にして彼への手向けになればと思い、マウンドに上がった。何とかいい形で抑えることができて、ちょっとはいいものを見せられたかなと思う」と話した。

登板先発完投完封無四球勝利敗戦セ丨ブホ丨ルド勝率打者投球回被安打被本塁打与四球敬遠与死球奪三振暴投ボ丨ク失点自責点防御率WHIP
3470005803.38523149.15263005514048478.571.66

2023年 メジャー1年目 ボルチモア・オリオールズ 2球団目

19日、トレードでア・リーグ東地区首位に立ったオリオールズに電撃移籍した。アスレチックス球団もレッドソックスに6‐5で勝利した試合後に正式発表した。オリオールズからアスレチックスに移籍する交換要員は、3Aに所属する左腕イーストン・ルーカス投手に決まった。

背番号は『14』。背番号『14』になった理由について聞かれると、「空いている番号が10番台で、14・15・16あたりが空いていた。なんとなく見た目がすらっとしている数字を選んだというぐらいの感じ」と説明。

21日、チームに合流し、敵地レイズ戦にいきなり登板した。1回を1安打無四球1失点1奪三振だった。12球でストライクは9球だった。0‐2と2点ビハインドの7回から2番手として救援。先頭の8番シリに、初球の速球を左翼席へ運ばれた。しかし、9番ベタンコートを三ゴロ、1番ディアスを遊ゴロ、2番フランコを空振り三振に仕留めた。最速は101.5マイル(約163.4キロ)だった。1点を失ったものの、これで12試合連続無四球となった。防御率は8.58。

22日、敵地セントピーターズバーグドでのレイズ戦に2試合連続で救援登板。いきなり連続四球を出すなど2/3回を投げて2安打2失点で同点に追いつかれて降板、移籍後2試合連続失点となった。チームは藤浪の失点直後に勝ち越して6‐5で勝利した。5‐3の2点リードの8回に4番手として登板したが、いきなり2者連続四球と12試合ぶりの四球を出し、さらに暴投で無死二、三塁のピンチを背負った。続くフランコの二ゴロで1点差に迫られ、ラミレスを空振り三振に仕留めたが、アロザレーナに101.1マイル(約163キロ)の直球を同点左前打されて降板した。これで通算成績は36試合(50回)で5勝8敗3ホールド、防御率8.82。奪三振52で与四死球37、暴投4となった。

25日、敵地で行われたフィリーズ戦で、2イニングを完璧に抑える抜群リリーフを見せた。一時勝ち投手の権利を手にするも、チームはサヨナラ負け。先頭のストットをスプリットで遊ゴロ、オールスター捕手のリアルミュートは100.3マイル(約161キロ)の直球で空振り三振。ボームをスイーパーで二塁ライナー。8回に最近好調のオハーンが9号ソロで勝ち越し、藤浪に6勝目のチャンスが訪れた。8回も続投した藤浪はマーシュ、シュワバーらを三振に仕留めるなど自身初の2イニングを完全投球。2回を3奪三振、21球中15球がストライクという安定ぶりで防御率は8.49。しかし、9回に痛恨の逆転サヨナラ負けとなった。

28日、本拠地ヤンキース戦で「本拠地デビュー登板」を果たし、2/3回を無安打無失点1四球に封じた。両軍無得点で迎えた7回1死一塁から2番手として救援。6番マキニーにフルカウントから四球を与えたものの、7番ベーダーを時速99マイル(約159キロ)の内角速球で遊ゴロ併殺に仕留め、ピンチを脱した。球数は8球、防御率は8.39。

30日、本拠地ヤンキース戦で6点リードの6回に3番手で登板。先頭の8番ボルピに100マイル(約161キロ)のフォーシームを中越え二塁打されたが、次のヒガシオカをカウント2-2からの5球目、100マイルフォーシームで見逃し三振。1番バウアーズは1ボール2ストライクと追い込んでから外角の91マイル(約146キロ)スプリッターで空振り三振に斬り、2番トーレスはカウント1-1から内角高め100マイルフォーシームで二飛に打ち取った。続投した7回は3番スタントンに四球を与えたが、4番リゾを内角低めスプリッターで空振り三振、5番カイナーファレファを内角低めカットボールで見逃し三振、5番ベーダーを98マイル(約158キロ)で右飛に打ち取った。2回を1安打1四球、4奪三振で無失点に抑え、防御率は8.08となった。投げた38球中23球がストライクで、フォーシーム21球中8球は100マイルを計測した。

8月2日、敵地で行われたブルージェイズ戦に救援登板した。6回2死一、二塁のピンチでマウンドに上がったが制球が定まらず、2者連続の押し出し死球などで3点を勝ち越された。1-1の同点で迎えた6回2死一、二塁で、2番手として救援登板した。しかし、スプリンガーに四球を与えて満塁とすると、続くチャップマンへの死球で押し出し。さらにジャンセンにも押し出し死球と、味方の失策も絡んで3点の勝ち越しを許した。デヨングは三直に打ち取ってこの回を終えたが、1/3イニングを投げて無安打3四死球、1失点(自責点0)。勝ち負けはつかず、防御率8.04となった。最速は100マイル(約160.9キロ)をマークしたが、12球中6球がボールと制球が定まらなかった。

4日、本拠地で行われたメッツ戦の9回に4番手で救援登板した。大乱調だった前回から2試合ぶりのマウンドとなったが、無失点で試合を締めた。大量7点リードの9回に出番。先頭のスチュワートを一ゴロに打ち取ったが、続くアロンソに左中間への二塁打を許す。それでもマクニールを左邪飛、マルテを一ゴロに打ち取って無失点に抑えた。防御率は7.89となった。

6日、本拠地でのメッツ戦で救援登板。メジャー日本人最速球を更新した。中軸3人を相手に9球すべてストライクで、うち6球が100マイル(約160.9キロ)超え。最速は渡米後最速102.6マイル(約165.1キロ)で、オリオールズ移籍後初ホールドを挙げた。2-0と2点をリードした8回から4番手として救援。3番アロンソ、4番スチュワートをともに3球三振。スチュワートへの勝負球は、自己最速102.6マイルの速球で空振り三振を奪った。5番ナルバエスも2ストライクから、102.3マイル(約164.6キロ)の速球で遊飛に封じた。1回無安打無失点2奪三振。4ホールド目をマークし、今季防御率を7.76とした。オリオールズでの防御率は3.12。藤浪はメジャー1年目で100マイル超えをすでに92球も計測しており、うち102マイル(約164.1キロ)超えが7球。これまでの自己最速は102.1マイル(約164.3キロ)を2球計測していた。

9日、本拠地でのアストロズ戦で1点ビハインドの8回に4番手としてマウンドに上がった。2死を奪うも、3者連続四球で満塁のピンチを作って降板。後続も打たれて3失点となった。先頭のマコーミックには左翼への大飛球を打たれたが、左翼手・ヘイズがホームランキャッチでアウトを奪った。続くアブレイユはストライク先行で中飛に打ち取った。しかし、2死ペーニャに対してカウント3-2から四球を与えると、デュボンにも3-2から四球を与え一、二塁のピンチを招いた。マルドナードに対しても3-0とボールが先行。その後3-2としたが、四球を与えて降板となった。最速は101.3マイル(約163キロ)。5番手・ボーマンがマウンドに上がったが、アルトゥーベ、ブレグマンに適時打を打たれ、残した走者は全員生還。2/3イニングで28球、3四球3失点、防御率は8.13となった。

13日、本拠地でのマリナーズ戦に救援登板。2点リードの延長10回に中3日でマウンドに上がり、パーフェクトリリーフを見せて日米通じて初セーブを挙げた。最速は101.6マイル(約163.5キロ)をマーク。無死二塁で始まるタイブレークの延長10回に6番手として登板、先頭のムーアをフルカウントから空振り三振に斬って取った。続く代打・フォードの初球に暴投して1死三塁としたが、2球目で左飛に打ち取って2死とし、最後はロドリゲスを遊ゴロに仕留めた。日米通算233戦目の登板で初セーブとなった。

15日、敵地でのパドレス戦に3番手で登板。6回から登板し、1回を無失点に抑えた。チームは3‐10で敗れ、連勝は3でストップした。1‐10と大量ビハインドの6回から登板。2番・タティスを空振り三振に仕留めて1死とすると、続くソトには100.6マイル(約161.9キロ)直球とスプリットで勝負も四球で出塁を許した。それでもマチャドをカットボールで三ゴロ併殺打に打ち取り、追加点を許さなかった。2試合連続無失点で防御率は7.86。

16日、敵地でのパドレス戦に救援登板。グリシャムにソロアーチを浴びるなど2/3回を投げて2安打2失点だった。防御率は再び8点台に悪化した。チームは2-5で敗れた。2-3の7回に2番手として登板。先頭ギャメルを1球で中飛に仕留めたが、続くグリシャムにスプリットを左中間スタンドに運ばれた。金河成を1球で三ゴロに打ち取って2死とし、タティスに左前打されたところで降板した。代わったペレスが、タティスに本盗を決められて、藤浪は2/3回で2安打2失点となった。

19日、敵地で行われたアスレチックス戦の6回に登板した。同点ソロを被弾し、1点リードを守れなかった。1回1安打1失点、無四球2奪三振で交代となった。5回1失点に抑えた先発のアービンからバトンを受け、2番手でマウンドに上がった。先頭のバトラーを右飛に打ち取ったが、続くディアスにスプリットを捉えられ、同点ソロを浴びた。その後は2者連続で空振り三振。最速は100.8マイル(約162.2キロ)で、16球中12球がストライクと制球は安定。防御率は8.09になった。

20日、敵地でのアスレチックス戦に9回から3番手で救援登板。1回を1安打無失点に抑えた。12‐1と大量リードに守られてマウンドに上がった藤浪は、先頭・ゲロフに二塁への内野安打を許したもののブライドを遊ゴロ併殺に打ち取ると、ルーカーを空振り三振に仕留め試合を締めた。

23日、本拠地で行われたブルージェイズ戦の9回に救援4番手としてマウンドに上がった。今季49試合目は7-0とリードの展開で登板。1回を無安打無失点に封じ、3三振を奪った。先頭のビシェットを100マイル(約161キロ)の直球で空振り三振に仕留めると、続くベルトも見逃し三振に。最後はゲレーロJr.からも空振り三振を奪いゲームセット。防御率は7.83となった。

25日、本拠地で行われたロッキーズ戦で2回1安打無失点と好投。チームの逆転勝利を呼び込み、アスレチックスから移籍後初勝利となる6勝目を挙げた。これで3試合連続無失点。今季6勝8敗、防御率7.60となった。先発左腕アービンの後を受け、3-4の7回から2番手で登板。9番ドイルを左飛、1番ブラックマンはスプリットで空振り三振、2番トーバーを中飛に抑え3者凡退。8回は先頭ディアスに中前打を許したが、次の4番マクマーンを中飛、5番ロジャースを一邪飛に仕留め、最後は6番ジョーンズを99.8マイル(約160.6キロ)のフォーシームで空振り三振を奪った。チームは直後に5番ヘンダーソンが逆転2ランを放って勝利。藤浪に移籍後初勝利が記録された。

28日、本拠地で行われたホワイトソックス戦で1回を7球の3者凡退で締め、4試合連続の無失点と好投した。9‐0と大量リードした9回に4番手として救援。1番アンダーソンを一ゴロ、2番ベニテンディを二ゴロ、代打トンプソンを3球で見逃し三振と、7球(6ストライク)で3アウトを奪った。防御率は7.49。

29日、本拠地で行われたホワイトソックス戦で9‐1の9回から連投で登板し、1回を4安打2失点だった。失点は5試合ぶり。最速98.5マイル(約158.5キロ)で、球数19球中ストライク12球。今季52試合で6勝8敗、4ホールド1セーブ、防御率7.64となった。前日の登板と同じく大量リードの9回から登板。先頭の4番ヒメネスから3連続単打を浴び失点。さらに無死一、三塁で、元ソフトバンクの7番コラスの内野ゴロの間に2点目を失った。次のソーサには右前打を浴び1死一、三塁とされたが、9番リーの浅いセンターフライを一塁走者のソーサが見誤って飛び出し、ボールが一塁に送られて併殺打となった。

9月1日、敵地でのダイアモンドバックス戦に、回またぎで登板し、1回1安打無失点2奪三振と好投した。1‐4と3点ビハインドの7回2死一塁の状況で、3番手として救援。3番ファムを、カウント2‐2からスイーパーで三ゴロ。続投した8回は、4番ウォーカーを見逃し三振。5番ロンゴリアを三ゴロ失策で許し、6番キャロルに右中間二塁打を浴びたものの、7番モレノを見逃し三振に仕留めたところで交代した。救援左腕ペレスが3アウト目を奪い、無失点で切り抜けた。球数は22球最速は101.4マイル(約163.2キロ)。防御率は7.53。

5日、敵地で行われたエンゼルス戦で、5-4の延長10回に登板。無死二塁から始まるタイブレークを、わずか9球で3者凡退に封じ、2セーブ目を挙げた。先頭のエスコバーを中飛で、走者は三塁へ進んだ。しかしキャベッジを速球で空振り三振。最後はシャヌエルをスプリットで空振り三振に仕留めた。最速は100.3マイル(約161.4キロ)で、9球中7球がストライク。防御率は7.42となった。

6日、敵地で行われたエンゼルス戦で、7点リードの8回に3番手として登板し、1回を投げて1安打無失点1奪三振無四球だった。先頭のフィリップスに対しては直球とスプリットで追い込むと、7球目の高めの直球で空振り三振を奪った。2死からドルーリーに守備の乱れもあって三塁打を許すも、レンヒーフォへの初球はこの日初の100マイル超えとなる100.1マイル(約161.1キロ)を計測。2球で追い込み、この日最速の100.5マイル(約161.7キロ)の直球で押し込み、左飛に打ち取った。これで10戦連続無四球となり、防御率は7.32となった。

9日、敵地で行われたレッドソックス戦で今季7勝目を挙げた。1回2/3を無安打無失点1奪三振。これで4試合連続無失点となり、8月25日以来の白星を手にした。7-6の5回1死一、二塁のピンチに3番手で登板。最初の打者となったウォンの打席で重盗を決められ二、三塁とされるも、ウォンは浅い右飛でタッチアップを許さず。ベルドゥーゴは二ゴロ。直後に味方打線が2点を奪ってリードを広げた。イニング跨ぎとなった6回は、デバースとターナーをいずれも三ゴロ。最後はカサズを100.5マイル(約161.7キロ)の速球で空振り三振に仕留め、3者凡退で切り抜けた。これで11試合四球がなく、9月は自責点0で、防御率は7.15となった。

11日、本拠地で行われたカージナルス戦に6番手で登板。1回無失点の好投で、2試合ぶりの白星に貢献した。11‐5と6点リードの9回からマウンドに上がった。4番・アレナドに対し、初球は95マイル(約152.9キロ)が高めにすっぽ抜けて場内はざわめいたが、カウントを立て直して左飛。続く代打・パラシオスに対し、99.5マイル(約160.1キロ)を軸に空振り三振。バーレソンに左前打を許し、続くウォーカーを四球で歩かせた。連続無四球は11試合でストップした。それでも、なおも2死一、二塁で後続を三ゴロに抑えて試合を締めた。5試合連続無失点とし、特に9月に入ってからは未だ無失点。防御率は7.05。

13日、本拠地で行われたカージナルス戦で0-1の9回から4番手で登板し、1回無安打無失点の好救援を見せた。先頭のパラシオスに対し、全球速球で3球目で中飛に打ち取ると、続くウォーカーは遊ゴロ。最後はキズナーに外角低めに大きく落ちるスイーパーを振らせて3球三振に仕留め、1イニングをわずか8球で投げ終えた。最速は99.8マイル(約160.6キロ)だった。今季58試合目、防御率は初めて6点台(6.96)となった。

17日、オリオールズが7年ぶりのプレーオフ(PO)進出を決めた。今季、日本人所属チームのPO進出は初めてで藤浪が一番乗り。藤浪は2‐3の9回に登板。2/3回を1安打1四球1三振で無失点に抑えた。勝敗は付かなかった。先頭の3番アロザレーナを高めフォーシームで空振り三振に退けたが、次のローには低め99マイル(約159キロ)のフォーシームを右中間に運ばれ二塁打。3人目パラデスに四球を与え、ローに三盗を許して1死一、三塁のピンチに陥った。次のアランダは一ゴロに打ち取ったが三塁走者がホームに滑り込み、球審の判定はセーフ。だがオリオールズ側がチャレンジし、長いビデオ判定の末にラッチマンのタッチがわずかに早くアウトに覆った。最速は9月最速となる101.5マイル(約163.3キロ)を計測防御率は6.90。

18日、敵地で行われたアストロズ戦の6回、2番手として登板した。2点リードのマウンドだったが、1死しか取れずに2点を奪われて救援失敗。イニング途中で降板となり、3番手のウェブが逆転を許して3失点となった。先頭を左飛に打ち取ったが、1死からタッカーに三塁打を許すと、続くマコーミックに適時中前打を浴びた。すると制球を乱して暴投を連発。スライダ―を引っかけて捕手が取れず走者は二塁へ、今度は頭部付近への直球に打者は尻もちをつき、三塁へ進塁を許した。その後、ペーニャに左前適時打を浴びた。ここでマウンドを降りたが、代わったウェブが逆転を許し、1/3イニングで21球を投げ、3安打3失点でホールド失敗となった。最速100.9マイル(約162.4キロ)をマークしたが、8試合ぶりの9月初失点。防御率は7.22に悪化した。

20日、敵地のアストロズ戦に救援登板。8回から3番手で救援し、1/3回で2四球1失点だった。12球のうち10球がボールの大乱調。防御率7.31。チームはサヨナラ負けを喫した。1点リードの8回からマウンドへ。先頭の代打・アルバレスへストレートで四球。続くシングルトンは二直に打ち取ったが、アルトゥーべに再びストレートの四球。1死一、二塁のピンチを招いて降板となった。救援したバウマンがペーニャに同点二塁打を許した。12球を投げてストライクは2球、ボールは10球だった。

22日、敵地で行われたガーディアンズ戦の6回1死から3番手でマウンドに上がった。1点ビハインドの展開で今季62試合目の登板。2試合ぶりのマウンドで、2死を奪った。最速は98.3マイル(約158.2キロ)で球数は8球。冷静に2つのアウトを奪った。6回1死から登板した藤浪はクワンを一直に打ち取ると、続くラミレスをカットボールで右飛に仕留めた。防御率7.25となった。

28日、本拠地でレッドソックスと対戦。2-0で快勝し、2014年以来9年ぶり10度目となるア・リーグ東地区優勝を決めた。また、1980年以来43年ぶりとなるシーズン100勝を達成した。藤浪も登板は無かったがシャンパンファイトで美酒に酔った。

29日、本拠地で行われたレッドソックス戦に0-2の9回から3番手で救援登板した。先頭・ラファエラをストレートの四球で歩かせると、二盗と悪送球で一気に無死三塁とピンチを広げた。続くディバースのゴロを藤浪自ら素早く処理し本塁に送球も間一髪、セーフに。野選で失点した。さらにターナーには二塁打を浴び、無死二、三塁とピンチを広げたが、デュバルを空振り三振。アブレイユを左飛に仕留め2死。ストーリーを一ゴロに打ち取り、最少失点で切り抜けた。防御率7.27となった。

10月1日、本拠地でのレッドソックス戦にリリーフ登板。1回無安打無失点の力投でレギュラーシーズン最終戦の登板を終えた。0‐2の5回から4番手としてマウンドに上がると、まずは先頭のウォンを97.1マイル(約156.2キロ)直球で遊ゴロ、続くバードゥーゴも96.9マイル(約155.9キロ)直球で遊飛に仕留めた。2死からレイエスを四球で歩かせ、暴投で得点圏に走者を進めたが、最後はターナーをスプリットで三ゴロに仕留めた。メジャー移籍1年目はアスレチックス、オリオールズの2球団で64試合に登板。7勝8敗2セーブ5ホールド、防御率7.18の成績で終えた。

■成績

球団登板先発完投完封無四球勝利敗戦セ丨ブホ丨ルド勝率打者投球回被安打被本塁打与四球敬遠与死球奪三振暴投ボ丨ク失点自責点防御率WHIP
OAK3470005803.38523149.15263015514048478.571.66
BAL30000020221.00012629.22131502324017164.851.21
合計6470007825.46735779.07394517838065637.181.49

7日、本拠地ボルティモアで開幕するレンジャーズとの地区シリーズ(5回戦制)の出場登録選手26人を発表し、藤浪は外れた。

10日、オリオールズが、ワイルドカード2位でプレーオフに進出したレンジャーズに敗れ、3連敗で地区シリーズ敗退が決まった。藤浪は同シリーズの登録選手から外れていたため、ポストシーズンの登板なしで終わった。

11月2日、MLBは今オフにフリーエージェント(FA)となった選手を発表し、藤浪が名を連ねた。米東部時間6日午後5時(日本時間7日午前7時)までは前所属球団との独占交渉期間となり、その後は他球団との移籍交渉が解禁される。前所属球団は、今季の年俸上位125人の平均額で1年契約を申し入れる「クオリファイング・オファー(QO)」を提示できる。公式サイトによると、今季のQOの金額は2032万5000ドル(約30億5000万円)。

2024年 メジャー2年目 ニューヨーク・メッツ

2月3日、ニューヨーク・メッツと契約合意した。単年契約で335万ドル(約4億8575万円)、85万ドル(1億2325万円)の出来高が付く。

14日、メッツが藤浪との契約を正式発表した。米メディアによると契約は1年335万ドル(約5億300万円)。背番号は阪神時代と同じ「19」となった。デービッド・スターンズ編成本部長は広報を通じ、文書で「フジナミを我々の球団に迎え入れられたことに興奮している。彼が加わることで、パワーピッチャーという点で我々のブルペンにもう1人選択肢が増えた。彼がメジャーの投手としてさらなる成長をしていくことを楽しみにしている」とコメントを発表した。

23日、メッツ公式サイトのアンソニー・ディコモ記者は「藤浪晋太郎は家庭の問題で日本に一時帰国するため、数日間チームを離れる」と報道。同時に、メッツは開幕までまだ十分時間があると捉えており、藤浪は開幕に間に合う見込みだと報じた。だが、帰国した理由は「家庭の問題」だけではなかったようだ。球団地元紙ニューヨークポストのマイク・プーマ記者は翌24日、Xで「球団関係者によれば、藤浪の日本帰国はビザ取得に関係している。昨季もオークランド(アスレチックス)で同じ状況に置かれ、ビザ問題で日本に帰国しなければならなかったが、その時期は春季キャンプの前だった」と報道。さらにその2時間後、「追記。藤浪は日本に帰国後、ビザ問題を処理するが、そもそも日本に帰国しなければならなかった最初の理由は『個人的な問題』だったということだ」とツイートした。球団地元紙ニューズデーも14日、「藤浪は就労ビザの取得が遅れているため、キャンプ地のフロリダ州ポートセントルーシー入りはしているものの、バッテリー陣のキャンプ初日は合同練習に参加できなかった」と報じた。

3月23日、メッツは藤浪をマイナー3Aシラキュースへ降格させたことを発表した。

2024年 マイナー1年目 AAA級シラキュース・メッツ

30日、ロチェスター戦でマイナーの試合に初登板し、3四球も無失点。8回に4番手で登板し、先頭を三飛に抑えたが2人目に四球。3人目は左飛に抑えたが、その後に2者連続四球を出し2死満塁。6人目の打者は見逃し三振に抑え、1回を無失点だった。最速は96・9マイル(約156キロ)だった。

4月5日、スクラントン戦に3番手で登板。4‐5と1点ビハインドの5回1死でマウンドへ。最初の打者に四球を与えるも、その後は連続三振に抑えた。2/3回を無安打無失点で2三振1四球。直球は最速で97マイル(約156キロ)だった。

7日、スクラントン戦に4番手で登板し今季初めて失点した。1点を追う7回に救援し、先頭打者に対してはカウント1-1から3球目の96マイル(約154キロ)をとらえられて左翼への二塁打とされ、2人目には初球のフォーシームをぶつけ死球。直後にダブルスチールを許し無死二、三塁のピンチに陥り、3人目の打者に初球から2連続ボールとした後、97マイル(約156キロ)のフォーシームを再びぶつけ、連続死球で無死満塁。直後に暴投で1点を失った。その後は4人目の打者をフルカウントからカットボールで空振り三振とし、5人目の打者は1死一、三塁で二ゴロ併殺打に打ち取りピンチを切り抜けた。1回を1安打1失点、2死球1奪三振。防御率は3.38。

12日、ウースター戦に登板し今季初ホールドをマークした。4-2の7回から2番手で登板。先頭をスプリッターで投ゴロ、次打者を96.9マイル(約156キロ)の内角低めフォーシームで遊ゴロ、3人目をフルカウントからのフォーシームで右飛に抑え3者凡退。8回も続投し、先頭をスプリッターで二飛に打ち取ったところで交代した。1回1/3を無安打無失点、無四球で、この日の最速は98.0マイル(約158キロ)だった。今季はここまで4試合に登板し0勝0敗、1ホールド、防御率は2.25。

14日、ウースター戦に2番手で登板。3回2死満塁のピンチで2番手でマウンドに上がったが、先頭に四球を与え押し出しになると、次打者には左前適時打を浴び、その後も2四球、暴投で1死も奪えないまま降板した。登板内容は1安打3四球3失点。ここまで5試合に登板し、防御率9.00。

19日、敵地でのシャーロット戦に4番手で登板。3三振を奪うも1本塁打を許して2試合連続で失点を喫し、1回1安打3三振だった。1‐4の7回から登板。先頭のラファエル・オルテガは95.8マイル(約154.1キロ)の直球で空振り三振に仕留めたが、次打者のダニー・メンディックにフルカウントから96.6マイル(約155.4キロ)を本塁打された。しかし、その後はオスカー・コラルをスプリットで空振り三振、チャッキー・ロビンソンは97.2マイル(約156.4キロ)の直球で見逃し三振に仕留めた。ここまでマイナー戦で6試合に登板し、0勝0敗、防御率9.00。5イニングを投げ、3安打、5失点、7奪三振、9四死球。

25日、コロンバス戦に登板したものの、1死しか奪えず4四球1暴投で6失点(自責3)と大きく乱れた。1-3の8回から4番手で登板。先頭から3者連続で四球を与え、1死から味方の失策で1失点。次打者に適時打を許し、さらに押し出し四球を与えたところで降板した。代わった右腕ハートウィグが走者3人を本塁にかえし、藤浪の失点となった。これで、1死も奪えず3点を失った14日のウースター戦から3戦連続失点。今季7試合で防御率13.50となり、1イニングあたりに許した走者を示すWHIPも2.77に悪化した。

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