大谷翔平 メジャー成績を振り返る

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スポーツ

「2刀流」という用語を身近にした選手であり文字通り、投手・野手の両方を兼任する選手です。

北海道の球団。北海道日本ハムファイターズに入団し、

2014年は投手としては24試合に登板し、11勝4敗、防御率2.61を記録。打者としては86試合に出場し、打率.274、10本塁打、31打点を記録しました。

2015年には、投手にて15勝、防御率2.24、勝率.750で最多勝利、最優秀防御率、最高勝率の投手三冠に輝き、 2016年には、NPB史上初の「10勝、100安打、20本塁打」を達成。

その後2018年にメジャーに挑戦を表明し、ロサンゼルス・エンゼルスに入団しました。

現在のスポーツ選手で最も知名度のある選手であろう大谷翔平のメジャーでの成績を振り返ります。

彼の挑戦は全て歴史的なもので、常にメジャーの歴史に挑戦している選手です。

2018年 メジャー1年目 ロサンゼルス・エンゼルス

2017年12月9日にロサンゼルス・エンゼルスと契約合意に至ったと発表され、同日に球団側も大谷の獲得を表明した。背番号は「17」。翌10日にマイナーリーグ契約を結び、ルーキー級アリゾナリーグ・エンゼルスに配属され、本拠地のエンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムで入団記者会見が行われた。

2月6日、スプリングトレーニングに招待選手として参加。ただ一人投手&野手の練習に参加した。(午前中は投手練習。その後野手練習。)

オープン戦では投手として2試合で先発登板、打者としても指名打者で11試合で起用されるが、防御率27.00、打率.125、0本塁打、長打0と投打ともに不振にあえいだ。

投手ではメジャーのボールに合わなかった。そのため変化球の制球がきかず、速球は日本時代とは変わり打者が対応でき痛打されるケースが多くなった。

打者ではメジャー特有の動くボールに対応が出来なかった。

対応策として、バッティングフォームを足の上下を減らすためノーステップに変更し、頭の動きを減らすことに意識を置き、ボールになれるためランニングの時など常にボールを握るようにし、手になじませた。

3月28日にメジャー契約を結び、ロースター入りした。

3月29日、開幕戦で「8番・指名打者」で先発出場し、初打席初安打を記録。( 右前安打 )

4月1日のアスレチックス戦で6回3失点で初登板初勝利した。

4月3日、で指名打者として出場し、第1打席で初本塁打を放った。( 1回裏にジョシュ・トムリンから右越3ラン )

4月6日のアスレチックス戦の第1打席で、3試合連続となる第3号ホームランを放った。日本人による3試合連続ホームランは、2004年9月と2007年7月に記録した松井秀喜以来2人目であり、1年目の4月に達成したのは日本人選手史上初。メジャー史上では4人目の快挙。

4月8日に本拠地初登板となったアスレチックス戦で、7回を投げ1安打12奪三振1四球の快投を見せ、開幕2勝目を挙げた。新人投手としてデビューから最初の2試合で6奪三振以上は、球団史上3人目の記録。また、デビュー登板から2試合のうちに12奪三振を記録したのは、ア・リーグタイ記録であり。開幕から10試合で2勝&3本塁打は1919年のジム・ショー以来99年ぶりの快挙となった。この活躍に週間MVPに初受賞した。また、1973年にア・リーグで「Players of the Week」が作られて以降、二刀流選手としては初の選出となり。1年目の日本人選手で4月上旬の選出は最速で、23歳9ヶ月というのも最年少記録となった。

4月27日のヤンキース戦で、メジャー初の5番・指名打者で出場し、第1打席で第4号本塁打を放った。1カ月での4本塁打、25奪三振達成は1971年9月のファーガソン・ジェンキンス以来、47年ぶり史上4人目。

5月2日に、4月のア・リーグルーキー・オブ・ザ・マンスに選出された。

6月8日、右肘の内側側副靱帯を損傷し、自身初となる10日間の故障者リストに登録されたが、7月3日、6番・DHで6月4日以来、約1ヶ月ぶりに打者として復帰した。

7月23日のホワイトソックス戦(エンゼル・スタジアム)で8号ソロを放った。これまでの本塁打全てが本拠地エンゼル・スタジアムで放ったものであり、新人選手が最初の8本(最終的に9本)全てをエンゼルスタジアムで放ったのは球団史上初となった。

8月3日、敵地クリーブランド・インディアンス戦に3番・DHで先発出場し、マイク・クレビンジャーからメジャー初となる第1打席に先制10号2ラン、続いて第2打席に2打席連続の第11号ソロ本塁打を放った。メジャー1年目での日本人選手による2桁本塁打到達は2012年の青木宣親(10本)以来、6年ぶり7人目。

9月2日、アストロズ戦で6月6日のロイヤルズ戦以来88日ぶりに投手として復帰登板した。1シーズンで10試合に先発登板し、かつ10本塁打を記録したのは、ベーブ・ルース以来の出来事で史上2人目の快挙。

9月5日の試合前にMRI検査の結果、大谷の右肘靱帯に新たな損傷が判明し、医師からは靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)を勧められていると発表。

9月7日、5番・DHで出場したホワイトソックス戦でカルロス・ロドンから3試合連続の第19号勝ち越し3ラン本塁打を放ち、城島健司(2006年)に並んでいた日本人1年目の本塁打記録を更新し、単独1位となった。

9月10日、今シーズン2度目となる9月3~9日までの週間MVPに選ばれた。日本人メジャーリーガーのシーズン2度目は1996年の野茂英雄以来2人目となり、1年目では史上初の選出となった。

9月15日、第一打席に第20号ソロ本塁打を放った。日本人選手のシーズン20本以上は松井秀喜に次いで史上2人目。

このシーズンは打者として104試合(代打22試合)に出場し、打率・285、22本塁打、61打点、10盗塁。投手としては10試合に先発登板し4勝2敗、防御率3・31の成績を残し、メジャー史上初の「10登板、20本塁打、10盗塁」を達成し、シーズンを終了した。

10月1日、ロサンゼルス市内の病院でトミー・ジョンを行う。同日、9月のア・リーグルーキー・オブ・ザ・マンスに選ばれた。4月以来2度目の受賞となり、日本人選手が同賞を複数回受賞するのは2001年のイチロー以来。

2位のミゲル・アンドゥハーに48ポイントの大差をつけ、ア・リーグの新人王に選ばれた。日本人選手の受賞は2001年のイチロー以来17年ぶり4人目。

■成績

【投手】

















































W
H
I
P
10100004200.66721151.23862201635019193.311.16

【野手】













































O
P
S
114367326599321222184611040137221022.285.361.564.925

2019年 メジャー2年目 ロサンゼルス・エンゼルス

リハビリを重ね、5月7日に打者として復帰。6月13日のレイズ戦では「3番・指名打者」で出場し、日本人初のサイクルヒットを達成した。(アジア人では2人目。2015年7月21日秋信守が達成)

6月27日のアスレチックス戦で2年連続2桁本塁打となる10号2ランを放った。日本人メジャーリーガーで入団から2年連続10本以上の本塁打を打ったのは、松井秀喜、井口資仁、城島健司、福留孝介に次いで5人目。

9月12日、翌13日に左膝蓋骨の手術を行うと発表した。全治まで8週間から12週間の予定で、2019年シーズンは終了。

106試合に出場し、384打数110安打、18本塁打、62打点で、打率.286をマーク。

■成績

【野手】




 










本塁打
 
 
  

 







 





 








OP
S
1064253845111020518194621230433121106.286.343.505.848

2020年 メジャー3年目 ロサンゼルス・エンゼルス

今シーズンから”Two-Way Player”(二刀流選手)がルール上定義され、大谷はMLB初の適用選手となった。”Two-Way Player”は、昨年まで不可能だった「投手として負傷者リスト (IL) 入りし、マイナーリーグ公式戦でリハビリ登板しながら (rehab assignment) 、同時に野手としてMLB公式戦に出場する」ことが可能となり、エンゼルスは開幕から大谷をDHで起用しつつ、同時にマイナーで調整登板させ、5月中旬を目処にMLBで復帰登板させるプランを発表した。しかし、新型コロナウィルス感染症拡大の影響でシーズン開幕が7月下旬に延期となり、二刀流での起用が開幕から可能となった。

例年通りオープン戦は途中まで行われていたが、 上記記述通り新型コロナウィルス感染症拡大の影響でシーズン開幕が7月下旬に延期となる。

【オープン戦成績】

9試 打率.105(19-2) 本0 点1 三振11

7月26日のアスレチックス戦で2018年9月2日以来693日ぶりに復帰登板を果たしたが、1回途中1死も取れず3安打、3四球、5失点で降板し、敗戦投手となった。

8月2日のアストロズ戦ではこの試合最速156㎞/hの速球が2回途中から140km/h台に落ち、1回2/3を無安打5四球2失点3奪三振で降板。この登板後にMRI検査を受け、「右屈曲回内筋群の損傷、投球再開まで4~6週間」と診断され、今シーズン中の復帰登板は絶望的となり、投手としては上記2試合だけの出場に終わった。負傷者リスト登録はせず、同月6日からDHとして出場を続けたが、44試合で153打数29安打、打率.190、7本塁打、24打点の成績に終わった。

今シーズンを「打たれた原因が自分の投げ心地の悪さとか、出来の悪さだと思うので、自信を持って投げた球が打たれたなら、どこが悪かったとか何が良くなかった何が良かったがあると思うが、根本的に自分の投げ心地がよくないとそういう反省もなかなかできない。今年に限っていえば2試合ともそういう感じの試合だった」と振り返った。

■成績

【投手】









無四






































W
H
I
P
220000100.000161.2308003107737.806.60

【野手】




 













 

 

 







 





 








OP
S
441751532329607562471002200503.190.291.366.657

2021年 メジャー4年目 ロサンゼルス・エンゼルス

2020年シーズン終了時に年俸調停権を取得したが、年俸交渉は越年となり、2021年2月9日に年俸調停を回避して2年総額850万ドルで契約合意した。

今シーズンからバットの素材の素材を「アオダモ」から、シラカバの仲間の「イエローバーチ」に変更した。

用具を提供するアシックス社との面談で、「アオダモの柔らかさでボールを運ぶイメージから、はじき返すイメージに変えたい」と要望し、アオダモに比べてイエローバーチはスイング時のしなりが少ない一方、やや硬い打球感が得られると言われる。

アオダモほどではないものの、現在日米で主流となっている「メープル」に比べれば、しなりと柔らかさに優れる。このため、打った瞬間に球とバットが接触する時間はメープルより長くなり、打球をコントロールしやすい。

昨年に続き、コロナウイルスにて開幕時期、試合数が討論されるも通常の162試合にて4月1日に開幕。

【オープン戦の成績】

【投手】 4試合(4先発)0勝3敗0セーブ 防御率12.19 10.1イニング 奪三振17 与四球10 WHIP 2.42

【野手】 13試合 打率.548(31打数17安打)5本塁打8打点 三振4 四球3 出塁率.571 OPS 1.604

開幕試合は「2番・DH」にて先発出場。4打数無安打だったが、2試合目の5打席目にて第1号本塁打を放つ。

本来の起用法「2刀流」にて4月4日、「2番・投手」で出場。第1打席で相手先発シースの初球、97マイル(約156・1キロ)の高め直球を捉え右中間スタンド運んだ。

この本塁打で、 メジャー通算49号となり城島健司氏を抜いて日本選手単独3位となった。投げては 4回2/3を投げ7三振を奪うなど2安打3失点(自責点1)だった。メジャー移籍4年目で公式戦では初の“リアル二刀流”(DH解除の先発出場)で臨んだが、あと1人で勝利投手の権利をつかむ場面で、最後は走者と交錯し、マウンドを降りた。

4月9日、 「2番・DH」でスタメン出場。5回の第3打席で4試合ぶりとなる3号本塁打を放ち、メジャー通算50号に到達した。 通算50本塁打は、打者通算262試合、997打席目での到達。日本人最速ペースである。(松井秀喜は329試合、1393打席目、 メジャー3年目の2005年に50号に到達 )

4月21日、本距離アナハイムでのレンジャーズ戦に「2番・DH」で先発出場。3回に日米通算100号本塁打となる5号を放った。(日:48本 米:52本)

4月24日、3回2死走者なしで迎えた第2打席で、バックスクリーン左へ飛び込む6号ソロとなったこの試合の8回裏には指名打者を解除され、メジャーでは初めて左翼の守備に就いた。 外野守備は日本ハム時代の2014年7月13日対ソフトバンク戦(札幌ドーム)以来、2478日ぶり。

5月6日、 シーズン10号の本塁打を放つ。日本人最速で打者28試合、116打席で到達だった。

5月17日にはシーズン13号の本塁打を放ったが、これが日本人初のシーズン中ホームランダービー単独トップとなった。

6月14日、第91回オールスターゲームのファン投票中間発表を行い、ア・リーグ指名打者部門で52万6608票を集め1位となった。

15日のアスレチックス戦に「2番・DH」で先発出場し、8回の第4打席に右中間スタンドへ22打席ぶりの18号アーチを放った。 オールスター戦までの前半戦に日本人打者で最も本塁打を打っていたのは2004年松井秀喜(ヤンキース)の17本だっただが、6月中にそれを塗り替えた。

17日、試合前7月12日(同13日)にオールスター戦の前夜祭として行われるホームランダービーに日本人初出場することを表明した。 大谷は「単純に日本人が出ているところが見てみたい。そんな単純な理由なんですけど、ワクワクしています」と喜びを語った。

投手がMLBのホームランダービーに出場するのは史上初の快挙となる。投手役はエンゼルスのブルペン捕手が務める。「誰よりも遠くに飛ばせるように頑張りたい。普段通りの打ち方をすれば、飛んでくれるかなと思っています。もちろん出るからには(優勝を)目指したいなと思います」と意気込みを語った。

また、 「依頼が来たので、そこから考えて。出てみたい気持ちが強かった。高校の時は投手で行くもんだと思っていたので、こうなると思ってなかった。予想外のことかなと思います」。ホームランダービー優勝者は後半戦で調子を崩すというジンクスもある。「やってみないことには。何事にも経験しないことには分からないと思います」と言い切った。

この日の試合のタイガース戦で20号、21号のマルチ本塁打を放つ。

シーズン20号にチーム70試合目(打者65試合出場)、6月18日に到達した。これまで日本人メジャーの20号到達は2004、2007年松井秀喜のチーム106試合目が最速だった(04年106試合出場、07年93試合出場)。最速到達日は松井秀の2007年7月31日ホワイトソックス戦だったが、大幅に塗り替えた。

19日、昨日に続き22号を放ち、渡米1年目の2018年に記録した自身最多本塁打数22本に並んだ。

20日、23号を放ち自己最多本塁打を更新した。

29日、3試合連続&2打席連続の本塁打(27号・28号)で、6月はこれで13本塁打となり、プホルスらと並ぶエンゼルスの球団タイ記録となる。また松井秀喜がヤンキース時代の2007年に記録した日本人の月間最多本塁打記録にも並んだ。

この本塁打により再び、シーズン中両リーグにてホームランダービー単独トップとなった。

7月1日、オールスター戦の先発出場野手を決めるファン投票の最終結果を発表し、ア・リーグ指名打者(DH)部門トップで初出場を決めた。野手が対象となるファン投票での出場は、日本勢ではイチロー、松井秀喜、福留孝介に続き4人目となる。

2日、6月の月間最優秀選手(MVP)に初受賞。日本人野手ではイチロー(2004年8月)、松井秀喜(2007年7月)に次いで3人目。

6月に25試合出場し、打率.309、13本塁打、23打点、4盗塁、OPS1.312をマーク。2度の3試合連発を記録するなど月間13本塁打は球団タイ記録だった。また、投手では5試合登板し、2勝0敗、防御率4.94。23回2/3を投げて33奪三振をマークした。

この日29、30号を放ち日本人2人目の30本塁打を達成。

29号はマイク・トラウトが持っていたオールスター前の球団(エンゼルス)最多本塁打記録を更新し、さらに開幕81試合での30本塁打、10盗塁はア・リーグ史上初となった。  

ナ・リーグでは1998年にサミー・ソーサ、2009年にアルバート・プホルスが同じ偉業を成し遂げている。

4日、 31号を放って、2004年に松井秀喜(ヤンキース)がマークした日本人最多となる31号に並んだ。松井は同年9月30日のツインズ戦、159試合目での到達だったが、大谷は83試合目。

試合後は「小さい頃から見ていた、あこがれていた選手に並べたのはすごくうれしいことだと思います」と喜んだ。

また試合前、米スポーツ局「ESPN」で13日のオールスター戦に出場する投手と控え選手が発表され、ファン投票のア・リーグ指名打者部門で初選出された大谷は、ア・リーグ先発投手の選手間投票5位(121票)でも選ばれ史上初二刀流選出となった。

6日、6月28日から7月4日の週間MVPを受賞。6月第3週に続いて今季2回目、通算4回目の受賞となった。(6試合に出場し21打数6安打すべて本塁打で打率2割8分6厘、8打点 )

この日、本拠地でのレッドソックス戦に「2番・投手」で先発し、7回を5安打2失点で4勝目。日米通算50勝目(日本ハムで42勝+エンゼルスで8勝)をマークした。

7日、 32号本塁打を放ち、2004年ヤンキース時代の松井氏が持つ日本人最多本塁打記録を17年ぶりに塗り替えるメモリアル弾となった。

松井さんは「シーズン32本塁打は、大谷選手のバッティングを持ってすれば、ただの通過点に過ぎないと思います。大リーグでは私も長距離打者とは呼ばれたことはありましたが、彼こそが真の長距離打者だと感じます。また、大谷選手は素晴らしいピッチャーです。大リーグの常識を変えた唯一無二の存在です。今後もファンの方々や少年たちの夢を背負い、シーズンを乗り切って欲しいと思います。私も一野球ファンとして、楽しみにしています」とコメントした。

このコメントに対し大谷は、「子供のころからずっと見ていたので、光栄だなと思います」と語り、 「素直にうれしいですし、わざわざコメントしていただけるのもうれしいなと思います。まだまだ打てるように、期待に応えられるように頑張りたいなと思います」と回答した。

9日、2試合連続の33号本塁打を放つ。 外国人選手によるオールスター戦前の33本塁打は通算609本塁打のサミー・ソーサに並んで歴代トップとなった。 また、マリナーズ広報によると、打球速度約188キロは、Tモバイルパークで出た本塁打の中で史上最速。

この一発で大谷は直近21試合で16本目の本塁打。長いメジャーリーグの歴史の中で21試合で16本塁打は1901年以降で史上最多タイ。MLB公式サイトのサラ・ラングス記者によると、過去に21戦16発を記録した選手は大谷と今季のシュワーバーのほか、1998年のサミー・ソーサ、1999年のマーク・マグワイア、2001年のバリー・ボンズ、2017年のジャンカルロ・スタントンとJD・マルティネスに並んだ。

10日、 アメリカのスポーツ界で最高の栄誉とされるESPY( Excellence in Sports Performance Yearly Award(エクセレンス・イン・スポーツ・パフォーマンス・イヤーリー・アワード) )賞の授賞式が10日にニューヨークで行われ、大谷が日本人初の「最優秀MLB選手賞」に授賞した。

【前半戦成績】

84試合 84安打 33本塁打 19二塁打 4三塁打 70打点 65得点 12盗塁 38四球 3死球 98三振 打率.279 出塁率.364 長打率.698 OPS1.062

12日、クアーズ・フィールドで行われたホームランダービーに日本人で初めて出場。

フアン・ソト(ナショナルズ)との1回戦は延長の末に28本で並び、3スイング対決の再延長で敗れた。

また、 大リーグのオールスター両リーグ監督会見が行われ、大谷をア・リーグの先発で登板することが発表され、打順は「1番・DH」として発表された。ア・リーグを率いるレイズのケビン・キャッシュ監督は大谷の起用について投打の「二刀流」で出場できるよう、指名打者制を解除しなくて済む特別ルールが適用されると説明した。これにより史上初投打の「二刀流」でプレーすることになった。

13日、オールスター戦に 「1番DH」で出場。打者としては2打数無安打。

【1打席目】投手:マックス・シャーザー (ナショナルズ) セカンドゴロ

【2打席目】投手:コービン・バーンズ (ブリュワーズ) ファーストゴロ

投手では特別ルールで1回裏の先発マウンドに上がり、1回を3者凡退に抑え、二回に味方が先制し、そのままリードを保ったことから、球宴のルールで白星を手にした。

【1回裏登板】

1番:フェルナンド・タティスJr.(パドレス) レフトフライ

2番:マックス・マンシー(ドジャース)セカンドゴロ

3番:ノーラン・アレナード(カージナルス)ショートゴロ

日本人2人目の勝ち投手になった。日本選手が勝利投手になるのは2大会連続。(2019年に田中将大が日本人初勝利)

26日、メジャー自己最多の5勝目を挙げた。

「ESPNスタッツ&インフォ」によると、100奪三振以上を記録した選手が同一シーズンで放った本塁打数の最多は1931年ウェス・フェレルの9本塁打だった。大谷は本塁打記録を大幅に更新した。

8月2日、7月の月間最優秀選手(MVP)に受賞した。6月に続く2か月連続。7月は23試合出場し、リーグトップタイの9本塁打。打率.282、19打点、4盗塁。OPS1.067。投手としては3試合登板し、2勝0敗、防御率1.35。20イニングを投げて17奪三振、1四球。

日本人野手の月間MVPは、イチロー(2004年8月)と松井秀喜(2007年7月)が過去受賞しているが、複数回は史上初めて。

14日、 本拠地アナハイムでのアストロズ戦に「1番・DH」でスタメン出場。第1打席に本塁打となる39号ソロアーチを放った。

39本塁打は、1982年にレジー・ジャクソンが記録した左打者のシーズン最多本塁打のエンゼルス球団記録に並ぶ。

18日、40号本塁打を放ち1982年のレジー・ジャクソンを抜いて球団の左打者最多記録を更新、また日本人初の40号本塁打に到達した。

26日、41号本塁打をオリオールズ戦にて放つ。(この試合でプロ9年目で初のシーズン規定打席(502)に到達した。)

オリオールズ本拠地では初本塁打。ア・リーグ本拠地で本塁打を打っていないのは昨年開場したレンジャーズのグローブライフ・フィールド(旧球場では4本塁打)だけとなった。

尚、この本塁打で球団のシーズン本塁打記録では2000年グロース(47本塁打)、2019年トラウト(45本塁打)に次いで球団3位タイとなった。

また、シーズン長打数でヤンキース松井秀喜外野手に並んだ。

これまでの日本選手シーズン最多長打は、2005年ヤンキース松井の71本(二塁打45、三塁打3、本塁打23)。大谷の今季長打の内訳は二塁打25本、三塁打5本、本塁打41本。

28日、今季20個目の盗塁を決めた。シーズン40本塁打以上&20盗塁以上はエンゼルス初。ア・リーグでは11年のグランダーソン(ヤンキース)以来10年ぶりとなった。

30日、42号本塁打を放つ。 この42号により大谷はエンジェルスの選手による単一シーズンでの本塁打数で、2000年に47本を打ったトロイ・グラウス、そして2019年に45本を放ったマイク・トラウトに次ぐ球団史上3位となり、本拠地での単一シーズンでの本塁打数でグラウスの持つ球団記録の24本に並んだ。

また、今季の長打数を「72」とし、2005年の松井秀喜(ヤンキース)の「71」を超え、日本人シーズン最多記録となった。

31日、2盗塁を決め4年目で通算50盗塁を達成。日本人選手ではイチロー(509盗塁)、松井稼頭央(102盗塁)、青木宣親(98盗塁)に次いで4人目。

9月24日、 22日に4個、23日に3個、この日4個の四球となり、 3試合で11四球はア・リーグ新記録で、16年のブライス・ハーパー(フィリーズ、当時ナショナルズ)に並ぶメジャー記録。

25日、球団の最優秀選手と最優秀投手をダブル受賞した。選手間投票で選ばれ、この日の本拠地・マリナーズ戦前に表彰。同時受賞は史上初。

29日、『MLB.com』でエンジェルスを担当するレット・ボリンガー記者は 「オオタニは日曜の試合で投げず、DHで出場」と題した記事を投稿し、その冒頭で、「エンジェルスの二刀流スター、ショウヘイ・オオタニのマウンド上でのシーズンは、水曜にジョー・マドン監督が日曜のマリナーズとのシーズン最終戦でオオタニは先発登板しないと言ったため、終了となった」と伝えた。

今季、大谷は投手として23試合に先発、130回1/3を投げ、9勝2敗、防御率3.18、156奪三振とし、ベーブ・ルース以来103年振りとなる1シーズンでの2桁勝利&2桁本塁打に王手をかけていたが、達成は来年以降へ持ち越されることになった。

敵地グローブライフフィールドで行われたレンジャーズ戦で、1番・指名打者で先発出場し、6回に内野安打で出塁すると、二盗を決め、史上6人目となる1シーズン「45本塁打&25盗塁」を達成した。またこの後、大谷は本塁に生還し、今季の得点を100の大台に乗せた。

100安打、100投球回、100奪三振を加え、投手2部門打者2部門ではメジャー史上初の「クワドラプル100」の快挙を達成した。

第1打席は三振に倒れた。今季185三振目で、2013年のマーク・トランボ、2014年のマイク・トラウトが記録した184三振を上回り、球団新記録となった。

10月3日、今季最終戦となるマリナーズ戦に「1番・指名打者」で出場。初回に先頭打者弾となる46号本塁打を放った。この一発で自身初の100打点に到達、日本人選手としては2007年の松井秀喜以来。

その後は2敬遠と勝負を避けられて、リーグトップの今季20度目の申告敬遠。日本人シーズン最多四球記録も96に更新した。

本塁打王は48本を放った、サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)とブラディミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ)が獲得。シーズン46本塁打は3位ではあったが、日本人歴代最多。エンゼルスの球団史上でも歴代2位に入る本塁打数となった。

また、ア・リーグ史上初の「45本塁打、100打点、100得点、25盗塁」を達成。メジャー史上では4人目で、他の達成者は1993年ジャイアンツのバリー・ボンズ、97年ロッキーズのラリー・ウォーカー、99年ブレーブスのチッパー・ジョーンズ。

26日、米大リーグ機構のマンフレッド・コミッショナーから特別表彰を受けた。二刀流で歴史的な偉業を達成した21年シーズンの活躍が認められ、「Commissioner’s Historic Achievement Award(コミッショナー・ヒストリック・アチーブメント・アワード)」を受賞。

日本人では04年に262安打でシーズン最多安打記録を塗り替え、05年に表彰されたイチロー以来16年ぶりで、2人目の快挙。

28日、大リーグ選手会(MLBPA)主催の選手間投票で決まる「プレーヤーズ・チョイス賞」で、最高の栄誉にあたる「年間最優秀選手賞」と「ア・リーグ最優秀野手賞」をダブル受賞した。両部門でのダブル受賞はのべ10人目。年間最優秀選手賞は日本選手初の受賞となり、ア・リーグ最優秀野手賞は2004年のイチロー以来2人目の快挙となった。

11月11日、ア・リーグの指名打者(DH)として2021年シーズンのシルバースラッガー賞に輝いた。日本人の受賞は、通算3度の選出を誇るイチローに続き史上2人目。エンゼルスでDHの選手がシルバースラッガー賞を受賞するのは大谷が初めてで、外野手以外が選ばれるのも2001年のトロイ・グラウス (三塁手) 以来。

18日、今季のアメリカン・リーグMVP(最優秀選手)に満票で選出された。日本人選手のMVP受賞は、2001年のイチロー(マリナーズ)以来2人目の快挙。満票での受賞はア・リーグでは14年のマイク・トラウト(エンゼルス)以来。

23日、今季活躍した選手をファン投票などで選ぶ「オールMLBチーム」が発表され、指名打者部門で「ファーストチーム」、先発投手部門で「セカンドチーム」に選ばれた。2部門同時受賞は史上初の快挙。

「オールMLBチーム」はア・ナ両リーグの区別なくファーストチーム、セカンドチームを選ぶ。表彰は2019年に始まり、先発投手は両チームで5人ずつで救援投手は2人ずつ。捕手、内野手、指名打者は1人、外野手は3人が選出される。

■成績

【投手】

















































W
H
I
P
23230009200.818533130.1981544210156 10248463.181.09

【野手】













































O
P
S
15563953710313826846318100261002962041897.257.372.592.965

2022年 メジャー5年目 ロサンゼルス・エンゼルス

オープン戦に出場。

3月25日メジャーでは初の開幕投手を務めることが決まったとマドン監督が公表した。

メジャー5年目で初の開幕投手。

また、今季からメジャーリーグでは新たに“大谷ルール”が導入される。

投打同時出場した先発投手が降板後も指名打者として出場を続けられる新ルールで大谷の出場機会が増加される。

【オープン戦成績】

【打者】

13試合 25打数7安打 3本塁打 7打点 0盗塁

打率.280 出塁率.471 長打率.720 OPS1.191

【投手】

2先発 1勝0敗0セーブ 

防御率4.76 5.2イニング 奪三振9 与四球3 WHIP1.41

労使交渉が難航した影響でキャンプ期間は短かったが、

「準備は例年通りできたつもりなので。多少、試合数とか打席数とか少ないと思いますけど、みんな同じだと考えれば、十分な準備はできたかなと思います」と語った。

7日、シーズンが開幕。

「1番・投手」で先発出場し、投手として4回2/3を投げ4安打1失点1四球9奪三振の好投ながら、味方の援護に恵まれず今季初黒星を喫した。また打者としては4打数無安打。降板した5回からはDHに変更となって試合に出続ける通称「大谷ルール」がメジャーリーグで初めて適用された。

8日、「1番DH」で出場。1点を追う1回無死、フルカウントからアストロズの右腕オドリッジの外角スプリットに食らいつき、中前に運んだ。前日の開幕戦は4打数無安打。今季5打席目での初安打だった。

15日、敵地レンジャーズ戦で、今季1号を含む1試合2本塁打を記録し、チームの逆転勝ちに貢献した。

開幕から7試合、30打席ノーアーチを経ての本塁打。

16日、「1番DH」で出場し、8回の第5打席で右中間へ2ランを放った(2戦連発の3号本塁打)。

20日、 「1番投手兼DH」で出場。

27日、ガーディアンズ戦に「2番・投手兼DH」で出場し、5回を1本塁打を含む5安打2失点、4三振1四球で2勝目(2敗)を挙げた。打者では5打数3安打1打点をマーク。

リアル二刀流での3安打はメジャー移籍後初。

5月1日、ホワイトソックス戦に「3番・指名打者」で先発出場。  

内野ゴロの間に打点をひとつ挙げるも安打はなく、この日は3打数無安打で1打点。9回に5打席目が回ってきたところで代打を送られて途中交代となった。

試合後、球団は「右股関節の張り」と発表。

2日、ホワイトソックス戦の8回に代打で出場し、二ゴロに倒れた。

マドン監督は今後の打者起用について、「これから判断するよ。明日まで待ってトレーナーとさらに色々と確認して、その後を決めたい」と話すにとどめた。

5日、レッドソックス戦で「3番・投手」としてラインアップされ、先発マウンドに立ち、今季最長となる7回を99球、6安打無失点無四球、11奪三振の快投で今季3勝目を飾った。

打撃でも4打数2安打1打点をマーク。

この日は大谷にとってメジャー最古の球場として知られる敵地フェンウェイ・パークでの初登板だった。

「野球の神様」と称されるベーブ・ルースがレッドソックスに所属し、二刀流として「4番・投手」で同球場において出場したのは1919年9月20日のホワイトソックス戦。

先発投手が4番までの上位打線に名を連ねるのはルース以来、実に約103年ぶりの快挙。

9日、レイズ戦に「3番・DH」で先発出場。

第3打席で5号左中間ソロ、第4打席で2打席連発となる6号満塁本塁打を放つなど、4打数3安打5打点とマークした。

メジャー初の満塁本塁打。

この2発でメジャー通算99本塁打とし、松井秀喜(175本)、イチロー(117本)に続く日本人3人目の100号まで残り1本とした。

14日、アスレチックスとのダブルヘッダー第2試合に第1試合に続き「3番DH」で出場。5回の第3打席で今季7号2ランを放ちメジャー通算100本塁打を達成した。

日本選手のメジャー100号は松井秀喜(175本)、イチロー(117本)に続き3人目。

メジャー5年目での到達は松井と同じだが、試合数では松井の636試合と比べて459試合(登板試合含む)と180試合近く少ない。

達成時の年齢でも松井の33歳を6歳下回った(イチローは1851試合目、38歳で達成)。

15日、2戦連発となる豪快な8号決勝2ランを放った。

「3番DH」で出場し、1回に中堅右へ今季最長の425フィート(約129・5メートル)弾。

前日にメジャー通算100号に到達したが、この1発で日米通算150本塁打に王手をかけた。

22日、本拠地エンゼルススタジアムでのアスレチックス戦に「1番・DH」で先発出場。

第1打席で中越えに6試合ぶりの本塁打となる9号アーチで日米通算150号をマーク。

プロ1年目の2013年7月10日楽天戦で永井怜からプロ初本塁打を放ってから150本積み上げてきた。

29日、本拠地・ブルージェイズ戦に「2番・指名打者」で先発出場し、今季3度目の1試合2本塁打をマークした。初回に6試合ぶりの10号ソロを放ち、2年連続で2桁本塁打に到達。3回には今季2度目の2打席連発となる11号2ランを放った。

シーズン2桁本塁打は4度目で、日本選手では松井秀喜の7度に次いで日本人2人目。

1試合2発は、5月9日レイズ戦以来で今季3度目。

シーズン3度の1試合2発は昨年に続いて2年連続。メジャー通算では9度目。既にイチローの7度を超えており、自らの日本人最多を更新した。

6月9日、本拠地のレッドソックス戦に「2番・投手」でスタメン出場し、10試合ぶりの本塁打となる12号を放った。

投手として先発したリアル二刀流で出場した試合での一発は、今季10試合目で初。

11日、本拠地でのメッツ戦に「3番・DH」で先発出場。

5回の第3打席で2試合ぶりの一発となる13号2ランを放った。

4打数3安打3打点の躍動で、チームも11-6で大勝した。

16日、敵地・マリナーズ戦に「3番・投手兼DH」で投打同時出場し、今季5勝目を挙げた。6回6奪三振3安打無失点と好投。

打撃では4打数2安打で2試合ぶりマルチ安打を記録。連続試合安打を自己最長タイの11に伸ばした。

21日、ロイヤルズ戦に「3番DH」で出場し、日本人メジャー最多の1試合8打点。

6回に14号3ラン、3点を追う9回には15号同点3ランを放った。

球宴ファン投票の中間発表ではDH部門2位となっている。

22日、本拠地・ロイヤルズ戦に「2番・投手兼DH」で投打同時出場し、今季6勝目を挙げた。

メジャー自己最多13奪三振をマークし、今季最長8回を投げて2安打無失点と好投。

打撃は3打数1安打2四球。チームは5-0で完封勝ちし、連敗を2で止めた。

25日、「3番DH」で出場したマリナーズ戦の3回、右腕ジルベルトの内角寄り96.8マイル(約156キロ)の直球を完璧に捉え、右翼席中段へ運ぶ16号ソロ。

飛距離462フィート(約141メートル)は今季最長で、打球速度118マイル(約190キロ)は通算109本塁打で最高値、球団史上でも最速弾(正確な計測が始まった15年以降)となった。

28日、本拠地エンゼルスタジアムでのホワイトソックス戦に「3番・DH」でスタメン出場。

第2打席で、3試合ぶりの本塁打となる中越え17号ソロアーチ、第4打席で左越え適時二塁打するなど、今季6度目の3安打をマーク、3打数3安打2打点と活躍したが、エ軍は4―11で敗れて3連勝はならず借金5となった。

7月1日、敵地ミニッツメイド・パークでのアストロズ戦に「3番・DH」でスタメン出場。

第1打席で右翼2階席へ18号ソロをマークし、3打数1安打1打点としたが、チームは1―8と大敗し、借金は5となった。

6日、マーリンズ戦に「3番・投手兼DH」で出場。7回2安打1失点(自責0)、3戦連続2桁となる10奪三振で8勝目を挙げた。

同点の5回には決勝の左前2点打。さらに二盗もマークし、打点が公式記録となった1920年以降では史上初の「同一試合で2桁奪三振&2打点&1盗塁」を達成した。二刀流の活躍でチームの連敗を4で止め、自身の連勝を5に伸ばした。

8日、オリオールズ戦に「3番・指名打者」で先発出場した。

9回の第5打席で6試合ぶりの19号本塁打を放った。5日が誕生日で、28歳初アーチ。5打数3安打1打点で打率.262。チームは4-5でサヨナラ負けを喫した。借金は今季最多9に膨らんだ。

また、この日、オールスターのファン投票最終投票の結果発表がESPNの放送番組内で行われ、ア・リーグのDH部門で大谷が選出された。

19日にドジャースタジアムで行われる祭典に、昨季に続いて2年連続でスタメン出場することが決定した。大谷は「何回選ばれてもやっぱりうれしいのは変わらないかなと思っています」とコメント。

13日、アストロズ戦に「1番DH兼投手」で出場し、6回4安打1失点、12奪三振の力投で今季9勝目。

球団では77年のノーラン・ライアン以来、日本人では95年の野茂英雄以来、ともに2人目となる4試合連続2ケタ奪三振をマークした。打者でも2点適時三塁打。1918年にベーブ・ルースが達成した2ケタ勝利&2ケタ本塁打へ、6戦6勝で一気にリーチをかけた。

14日、大谷がオールスター前日の18日に行われる本塁打競争に参加しないことが決まった。13日には「どうなんですかね…」と話すにとどめていたが、投打の二刀流で出場するオールスターに専念することになった。

16日、本拠地・ドジャース戦に「2番・DH」でフル出場し、4打数2安打と3戦ぶりのマルチ安打で前半戦を締めくくった。だが、チームは3連敗で借金が今季最多14となり、ワイルドカードラインまでも10ゲーム差となった。

【前半戦成績】

■投手

15登板 9勝4敗(6位タイ) 防御率2.38 87回 123奪三振(5位) 22四球

■野手

打率.258(333打数86安打) 19本塁打(10位タイ) 56打点(9位) 10盗塁(18位タイ)出塁率.348 長打率.486 OPS.835(17位)

19日、第92回オールスター戦にア・リーグの「1番・DH」で出場。初回にナの先発クレイトン・カーショーの初球を中前に運んだ。2度目の球宴で初安打を記録した直後には、けん制死。1番打者の大谷は現地インタビュアーに「今夜、最も楽しみにすることは?」と問われ、堂々と英語で答えた。「First pitch. Full swing. That’s it(初球をフルスイング。それだけ)」第1球。左腕カーショーの外角90.9マイル(約146キロ)直球を宣言通り強振した。「いい当たりか、空振りかどちらかがいいかなと思っていた。一番、中途半端な打球だった」。バットを折られながら中前へ。一塁塁上では、しびれた左手を振って照れた。球宴での初回表の初球安打は史上3人目。ただ、2番ジャッジの3球目の直後、一塁けん制球でアウト。「機会があれば走りたいなと思っていた」と振り返った。球宴でのけん制死は08年以来、14年ぶりの珍記録で「良くも悪くも名前が出てくればいい」と、いたずらっぽく笑った。3回の第2打席はパドレスの右腕マスグローブから四球を選び、5回に代打を送られ役目を終えた。

22日、敵地トゥルイスト・パークでのブレーブス戦に「1番・投手」で先発出場。6回まで1安打11奪三振無失点の快投を見せていたが、7回に一挙6点を失い今季10勝目はお預けとなった。悪天候により55分遅れで試合開始。ブレーブスとはメジャー5年目で初対戦となった。二死三塁で迎えた7番・オスナに対する5球目には、メジャー自己最速となる101.2マイル(約162.9キロ)を計測した。3回は圧巻の3者連続三振。5回表の打席では左足つま先付近に死球を受けたが、その裏はピシャリと3者凡退で締め死球の影響を感じさなかった。6回は先頭から2者連続三振を奪い早くも11奪三振を記録。これで1995年の野茂英雄(ドジャース)を上回り、日本選手最長となる5試合連続2ケタ奪三振を達成した。

23日、「1番・DH」で出場。五回の第3打席で2年連続3度目となる20号ソロを放つなど、マルチヒットの活躍。2年連続20号は松井秀喜氏(04年31本、05年23本、07年25本、09年28本、10年21本)以来で日本人2人目の快挙となった。

26日、「1番DH」で出場し21号先制ソロ。自身が本塁打を放った試合では6月11日メッツ戦以来、7戦ぶりに勝利をつかんだ。この日は3打数1安打2四球で2得点。8回に今季11個目の盗塁(三盗)も決めた。

30日、本拠地・レンジャーズ戦に「1番・指名打者」で先発出場した。3回の第2打席で4試合ぶりとなる逆転22号3ランを放った。

8月2日、トレード期限を迎え、大方の予想通り、大谷はトレードされず。ペリー・ミナシアンGMも「ここでプレーする」と明言し、残留が正式に決定した。

4日、アスレチックス戦に「2番・指名打者」で出場し、1回に先制23号ソロ、7回に24号ソロを放って5打数3安打2打点だった。これでメジャー通算117本塁打とし、日本選手では松井秀喜の175本に次いで歴代2位のイチローに並んだ。

9日、アスレチックス戦に先発し、6回4安打5三振無失点で今季10勝目を挙げた。打者では日本人メジャー通算700号となる25号アーチを放ち自らを援護。1918年ベーブ・ルース以来104年ぶりにMLBで「2桁勝利&2桁本塁打」を達成した。また、3回には日米通算1000奪三振を達成した。6回には通算111回で規定投球回に到達。7回にはスライダーを捉えて、右翼へ今季25号を放った。イチロー(マリナーズ)を抜く、日本人メジャー単独2位となる通算118本塁打。ルースでさえ「2桁勝利&2桁本塁打」は、23歳だった1918年の「13勝&11本」の1度しか達成していない。メジャーでは史上2度目の大記録だが、大谷は日本時代を含めれば、自身3度目の達成となった。日本ハム時代、日本のプロ野球で初となる10勝&10本塁打を2度達成。14年に11勝、10本塁打、16年に10勝、22本塁打をマークしている。

13日、本拠地エンゼルスタジアムでのツインズ戦に「2番・指名打者」でスタメン出場。8回の第4打席で、3試合ぶりの本塁打となる26号アーチを放った。

17日、本拠地のマリナーズ戦に「2番・指名打者」で先発出場し、5打数4安打4打点の大活躍を見せた。7回に右翼線適時三塁打を放ち、9回には4試合ぶり27号2ラン。しかし、チームは7-11で敗れて3連敗を喫した。

27日、「3番投手兼DH」で先発出場。今季最多の109球を投げ、7回を2安打無失点、9三振を奪い今季11勝目(8敗)を挙げた。バットの方は2打数無安打2四球だった。エンゼルスは今季127試合目。大谷は7イニングを投げ今季の投球回が128回まで到達。現時点での規定投球回(127回)をクリアした。シーズンの規定投球回は162。初の規定クリアへ残り34イニングとなった。

28日、敵地・ブルージェイズ戦に「3番・指名打者」で先発出場し、7回の第4打席で10試合ぶりの28号2ランを放った。4打数3安打2打点1四球で打率.265。チームは8-3で3連勝を飾った。

29日、本拠地・ヤンキース戦に「3番・指名打者」で先発出場し、5回に決勝の29号2ランを放った。2試合連発で、松井秀喜でも届かなかった日本人初の2年連続30本塁打に王手。4打数2安打2打点で打率.267。チームは4-3で競り勝って4連勝を飾った。

31日、本拠地エンゼルスタジアムでのヤンキース戦に「3番・指名打者」でスタメン出場。6回の第3打席に、2試合ぶりの本塁打となる30号逆転3ランを放ち、日本選手初となる2年連続30本塁打を達成した。

9月5日、3回1死二塁の第1打席で右越えに弾丸ライナーの31号2ラン。7回の第4打席では左中間に32号ソロ。今季6度目の1試合2発でチームの大勝に貢献した。直近7試合で5発。打撃好調に「打席でのボールの見え方は悪くない。運も正直、抜ける打球も多いですし、それが(シーズンの)最初とは違うと思うので、波があるときにしっかり結果につなげられるように、明日も頑張りたい」と話した。

7日、本拠地で行われたタイガース戦で2試合ぶりの33号ソロを放った。

10日、敵地・アストロズ戦に「3番・投手兼DH」で投打同時出場し、今季12勝目を挙げた。5回7奪三振6安打1失点と好投したが、6回の投球練習中に異変を訴えて緊急降板。球団は降板理由について「右手中指のマメ」と発表した。メジャー自己最速は4点リードの3回2死二、三塁だった。タッカーを2球で追い込んで3球目。真ん中高めへのフォーシームは、101.4マイル(約163.2キロ)を計測した。

11日、敵地ヒューストンでのアストロズ戦に「2番・DH」で出場し、初回に3試合ぶりの一発となる34号2ラン、3回には中越え二塁打を放ち、4打数2安打2打点だった。日米通算500打点と800安打の節目に到達した。

17日、本拠地・マリナーズ戦に「3番・投手兼DH」で投打同時出場し、今季13勝目を挙げた。7回8奪三振3安打無失点と好投。打撃では初回には自ら先制適時二塁打を放ち、シーズン自己最多タイ138安打を記録した。チームは2-1で競り勝って2連勝。これで投球回数は148回。メジャー初のシーズン規定投球回(162)まで14回となった。シーズン200奪三振へはあと4個。

19日、本拠地・マリナーズ戦に「2番・指名打者」で出場。メジャー通算100本目の二塁打を放つなど、4打数2安打で7試合ぶりのマルチ安打をマークしたが、チームは1‐9で大敗を喫して3連勝が止まった。この試合に敗れたことで、今季15試合を残しながら、64勝83敗の借金19でア・リーグ西地区3位以下が確定し、プレーオフ進出の可能性も完全消滅。エンゼルスは、14年に進出してから8年連続でプレーオフ進出を逃している。大谷もエンゼルス入団後、5年連続でプレーオフに進出できずにいる。

23日、敵地・ツインズ戦に「3番・投手兼DH」で出場。投手では6回途中3安打2失点、7奪三振で14勝目(8敗)をつかみ、打者では9試合連続安打となる中前適時打を放ってリードを広げた。4回にこの試合4つ目の三振を奪い、日本人では野茂英雄(4度)、松坂大輔(1度)、ダルビッシュ有(4度)に次いで4人目となるシーズン200奪三振に到達した。シーズンで「30本塁打&200奪三振」を達成するのは史上初。さらにのべ600人の打者と対戦し、600打席に立った「ダブル600」も史上初の快挙。 この試合で5回0/3を投げたことで、今季の投球回は「153」。自身初の規定投球回、ダブル規定到達までは残り9イニングとなった。

28日、「3番・DH」で先発出場。4回の第2打席にライト前ヒットを放ち、メジャー自己最長を更新する13試合連続安打を記録。NPB時代の2016年に出した自己記録の17試合に迫った。

29日、本拠地で行われたアスレチックス戦に「3番・投手兼DH」で出場。投手では8回2死まで無安打の快投、8回2安打無失点10奪三振で15勝目を挙げた。野手では初回に自己最長を更新する14試合連続安打を放った。

30日のレンジャーズ戦に「3番・DH」で出場し、第1打席で右前にクリーンヒット。第4打席では三塁側へボテボテのゴロで内野安打を奪い、4打数2安打。シーズン41度目のマルチ安打は自己最多で、打率は今季最高の2割7分6厘まで上がった。また、連続安打を15試合へ更新した。

10月1日、エンゼルスは大谷と年俸3000万ドル(約43億4000万円)の1年契約で合意したと発表した。年俸調停を回避して1年契約を結んだ選手では史上最高額となる。大谷は今季が2年契約最終年。昨季は年俸300万ドル(約4億3400万円)、今季は550万ドル(約7億9600万円)と格安だった。今オフは年俸調停権を持っており、大幅アップが予想されていた。大谷の新年俸は日本人メジャー最高額。これまで年俸調停を回避して1年契約を結んだ選手の最高額は、ムーキー・ベッツが当時所属していたレッドソックスと結んだ2700万ドル(約39億800万円)だった。

当日の試合前には選手間投票によって球団が選出するエンゼルスの「MVP」、「最優秀投手」をダブル受賞した。昨季も同賞を受賞し、2年連続のダブル受賞。試合前には表彰式が行われてファンから大きな拍手を受けると、トロフィーなどを手渡され、笑顔を見せていた。

本拠地・レンジャーズ戦に「2番・DH」でスタメン出場し、8回先頭で迎えた4打席目に救援左腕・ムーアから左前安打を放って16試合連続安打をマークした。

2日、本拠地アナハイムでの今季最終戦となるレンジャーズ戦に「3番・DH」で先発出場し、初回に日米通じて自己最長タイの17試合連続安打となる中前打を放ち、5打数1安打。打率2割7分5厘。

3日、敵地・オークランドコロシアムでのアスレチック戦に「3番・DH」でスタメン出場。5回の第3打席に適時二塁打を放ち、日本ハム時代の16年に記録した自己最長を更新する18試合連続安打をマークした。

4日、敵地・アスレチックス戦に「3番・指名打者」でスタメン出場。4打数無安打に終わり、連続試合安打が「18」で止まった。

5日、シーズン最終戦となる敵地・アスレチックス戦に「3番・投手、指名打者」でフル出場。投げては5回69球を投げて1安打1失点で降板して16勝目を逃し、打っては4打数1安打で、22試合、93打席連続本塁打なしでシーズンが終わった。

初回を投げ終えた時点でメジャー移籍後は自身初の規定投球回(162)に到達。すでにクリアしていた規定打席(502)と並んで自身初の「ダブル規定」を達成した。4回までは1人の走者も出さないパーフェクト投球。5回に1安打1四球で1死二、三塁のピンチを迎えると、カペルに中犠飛を許して先取点を献上した。

打っては前日4日に連続試合安打が「18」で止まっていたが、1打席目に右前安打を放ち、2試合ぶりの安打。2打席目以降は一ゴロ、空振り三振、三ゴロに倒れた。  

今季の成績は投手としては28試合に登板して166イニングを投げ、15勝9敗、防御率2.33で219奪三振。打者としてはチーム162試合中157試合に出場して586打数160安打の打率.273、34本塁打、95打点、11盗塁だった。チームはア・リーグ西地区3位でプレーオフ進出を逃した。  

大谷は9月29日の試合後、「(シーズンを通した二刀流を)去年やってみて、明らかに今年の方が全体的な数字もいいですし、自分でプレーしている感じも、去年よりも自信を持ってプレーしていると思うので、そこに関しては去年MVP取りましたけど、その中でそれよりいいシーズンを送れているのは、自信にしていいんじゃないかなと思います」と今季を振り返って、手応えを口にしていた。

11月16日、全米野球記者協会(BBWAA)が選出するサイ・ヤング賞が発表され、ア・リーグはアストロズのジャスティン・バーランダー投手が満票で受賞した。2011、2019年以来3年ぶり3度目の受賞。エンゼルスの大谷翔平投手は4位だった。大谷は今季28試合登板して15勝9敗、防御率2.33。リーグ3位の219奪三振をマークし、メジャー5年目で初めて規定投球回に到達した。サイ・ヤング賞の得票は初めてで、2位9票、3位7票、4位12票、5位1票で82ポイントを獲得した。

17日、来年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する意思を明らかにした。シーズン中に日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督が米国を訪れ打診。10月19日の帰国時には「日本に帰ってきて、またゆっくり考えたい」としていた。大谷のWBC出場は初。候補に上がった2017年大会は故障もあり辞退した。エンゼルスのペリー・ミナシアンGMら首脳陣は、すでに全面支援を公言している。大谷はこの日、自身のインスタグラムで「WBCの出場に関しましては栗山監督に出場する意思がある旨を伝えさせていただきました」とした。

大谷がつづったメッセージ全文

今年も応援ありがとうございました。 結果としては悔しいシーズンでしたが日々楽しく野球ができたことに感謝しています! 来シーズンもどうか熱い声援よろしくお願いします!! またシーズン中よりお話しいただいていたWBCの出場に関しましては栗山監督に出場する意思がある旨を伝えさせていただきました。 各国の素晴らしい選手や5年ぶりに日本のファンの皆様の前で野球ができるのを楽しみにしています!!

28日、エンゼルス・大谷翔平投手が年間で最も活躍した指名打者に贈られる「エドガー・マルティネス賞」に2年連続で選出されたと発表した。同賞は指名打者で年間100打数以上の選手が対象。アストロズのヨルダン・アルバレス外野手は今季リーグ4位の打率.306、同3位の37本塁打、同5位の97打点をマーク。OPS1.019は同2位だった。打撃のベストナインに相当するシルバースラッガー賞のア・リーグ指名打者部門でも選出されていたが、大谷は各球団の担当記者、放送関係者、球団広報担当者の投票で決まる投票で上回った。

12月5日、今季のオールMLBチームを発表し、大谷が先発投手部門でオールMLBファーストチームに、DH部門でオールMLBセカンドチームに選出された。大谷は昨季もDH部門でファーストチーム、先発投手部門でセカンドチーム入りし、2年連続の2部門選出となった。

■成績

【投手】

登板先発完投完封無四球勝利敗戦セ丨ブホ丨ルド勝率打者投球回被安打被本塁打与四球敬遠与死球奪三振暴投ボ丨ク失点自責点防御率WHIP
282800015800.652660166.012414440221914045432.331.01

【野手】

試合打席打数得点安打二塁打三塁打塁打塁打打点盗塁盗塁死犠打犠飛四球敬遠死球三振併殺打打率出塁率長打率OPS
15766658690160306343049511903721451616.273.356.519.875

2023年 メジャー6年目 ロサンゼルス・エンゼルス

2月4日、ミナシアンGMが本拠地エンゼルスタジアムで取材に応じ、侍ジャパン入りしている大谷について「3月1日に日本へ出発する」と明かした。2月17~27日に行われる日本代表の宮崎合宿には参加しない。エンゼルスのバッテリー組は15日にキャンプインする。同GMは、大谷の調整について「心配していない。彼はすでにアリゾナ入りしてからしばらくたっており、シーズンに向けて準備している。いつでもスタートが切れるように、必要なことをすべてやっている。全く気にしていない」とコメント。さらに、WBCでの起用に関しては「制限がない」と明言。「打撃でも投手でもいつものプレーをして、彼がどれほど良い選手であるか世界に示すことを期待している」と話した。

3月に開幕したWBCでは、3番「DH」兼先発投手として出場。侍ジャパンはWBCで3大会ぶり3度目の優勝を達成、自身初の世界一に輝いた。

WBC史上初の二刀流で出場し、2009年の松坂大輔以来となる大会MVPを獲得。また、投手と指名打者の2つのポジションでオールWBCチームにも選ばれた。決勝で優勝を決めた際に投げた帽子はアメリカ野球殿堂博物館に寄贈されることとなった。

【WBC投手成績】

登板先発勝利敗戦セ|ブ打者投球回被安打被本塁打与四球敬遠与死球奪三振暴投ボ|ク失点自責点防御率
32201379.2502021100221.86

【WBC打撃成績】

試合打席打数得点安打二塁打三塁打本塁打塁打打点盗塁盗塁死犠打犠飛四球敬遠死球三振併殺打打率出塁率長打率OPS
733239104011781000102060.435.606.7391.345

28日、ネビン監督は開幕戦で大谷が「3番・投手兼DH」で出場することを明言。「100球くらい投げるだろう」と見立てを語った。

今季終了後にFAとなる大谷は去就も注目される。この日、会見を行ったミナシアンGMは「交渉については話をしない。その方針については何度聞かれても変わらない」と交渉過程の明言を避けた。続けて「もちろん、われわれは彼が大好きだ。長くプレーしてほしいと思っている」と改めて残留を熱望した。

【オープン戦の成績】

【投手】 1試合(先発)0勝 0敗 0セーブ 防御率0.00 2.1イニング 奪三振2 与四球2 WHIP 0.86

【野手】 6試合 打率.455(11打数5安打)0本塁打 0打点 三振2 四球2 出塁率.538 長打率.636 OPS 1.174

30日、敵地で行われたアスレチックスとの開幕戦に「3番・投手」で投打同時出場。

2年連続の開幕投手は6回2安打無失点、毎回の10奪三振と好投。勝敗はつかなかった。

MLB公式のサラ・ラングス記者によれば、球団の開幕投手が10奪三振を記録するのは、ノーラン・ライアンの12個(1973年、1975年)、アンディ・メサースミスの11個(1970年)に次ぎ歴代4位タイの快挙となった。

4月2日、敵地で行われたアスレチックス戦に「3番・指名打者」で出場。5回の第3打席で特大の1号ソロを放った。センター右に運んだ打球速度110.8マイル(約178.3キロ)、飛距離447フィート(約136.2メートル)の一撃に敵地メディアも脱帽。「力を誇示した」「メジャーで計測しなければならないほどの特大ホームラン」と伝えた。

3日、敵地でのマリナーズ戦に「3番・DH」で先発出場。5回の第3打席に放った2試合連続となる勝ち越し2号2ランを放つなど2打点1得点を叩き出してチームの3連勝に貢献した。

5日、敵地マリナーズ戦に「3番・投手兼DH」で先発登板。制球にやや苦しみながらも6回111球を投げ、1失点で今季初勝利を飾った。

9日、「3番・DH」で先発出場。3回に回ってきた第2打席で、ブルージェイズの先発・菊池雄星から今季3号となるホームランを放った。エンゼルスは7日の本拠地初戦から、本塁打を放った際のセレモニーとして日本製で33万円する兜を導入。球団関係者が発案し、水原通訳が手配した高級品は大谷もアイデアに賛同したという。ベンチに戻ると「初兜」の儀式で祝福された。エンゼルスは5回まで6対0と大量リードも逆転を許し、9回裏に10対10と何とか追い付き今季チーム初の延長戦に持ち込むが、ブルージェイズに一歩及ばず11対12で敗れた。

11日、本拠地・ナショナルズ戦に「3番・投手兼指名打者」で出場。7回1安打無失点、6奪三振で今季2勝目を挙げた。開幕から3試合で2勝0敗、防御率は0・47。打者ではこの日、4打数1安打で連続出塁を34試合とした。

16日、レッドソックス戦に「3番・指名打者」でスタメン出場。4打数無安打に終わり、昨年9月11日から続いていた36試合連続出塁が止まった。

18日、敵地・ヤンキース戦に「2番・指名打者」で先発出場し、初回の第1打席で7試合ぶりの先制4号2ランを放った。

21日、本拠地で行われたロイヤルズ戦に「2番・投手兼指名打者」で投打同時出場し、今季3勝目を挙げた。7回で今季最多11三振を奪い、2安打無失点だった。

23日、本拠地で行われたロイヤルズ戦に「3番・DH」で先発出場。5試合ぶりとなる5号を放ち、チームの勝利に貢献した。

26日、本拠地・アスレチックス戦に「3番・指名打者」で出場。5打席目に中堅へ6号2ランを放つなど5打数2安打3打点の活躍でチームを2連勝に導き、打率は2割6分1厘になった。6回には藤浪と対戦、99マイル(約159キロ)を鮮やかにはじき返し、左前安打を放った。

27日、本拠地アスレチックス戦に「3番・投手兼DH」で今季6度目の投打同時出場。8奪三振など6回を3安打5失点で無傷の4勝目を挙げた。93球で2四球、3死球、2暴投。打っては5打数3安打、1打点。 大谷は1回に俊足を跳ばして内野安打とすると、3回は左中間へ二塁打。さらに6回は外角高めの87マイル(140キロ)チェンジアップをたたき、右越えの三塁打でメジャー自身4年ぶり2度目のサイクル安打に王手をかけた。そして迎えた8回の最終第5打席は、内角スライダーを捉えた打球がセンターの右へ。だが、中堅手ルイスがフェンスにぶつかりながらジャンピングキャッチ。米データ専門のエライアス社によれば、先発投手がサイクル安打を達成していれば、メジャー史上初だった。先発投手以外では1888年7月28日、ホワイトストッキングス(現カブス)のジミー・ライアンが、ウルバリンズ戦で達成。本職は外野手だが投手兼任で、この試合も外野手で先発し、リリーフで登板。148年を数えるメジャー史でも、登板した選手の金字塔は、134年前のこの一例のみ。また、大谷は単打―二塁打―三塁打の順番でマーク。試合中継局BSウエストによれば、本塁打で達成していれば、エンゼルス史上初の『純正サイクル安打』だった。

30日、敵地・ブルワーズ戦に「3番・DH」で先発出場。3回の第2打席で4試合ぶりの7号ソロを放った。3打数1安打1打点で打率.294。チームは3-0で勝利し、連敗を2で止めた。

5月3日、敵地セントルイスでのカージナルス戦に「3番・投手兼DH」の二刀流で今季7度目の先発登板。5回を投げ、自己最多タイの13三振を奪い、メジャー通算500奪三振に到達。ベーブ・ルース以来史上2人目の通算「500奪三振&100本塁打」を達成した。5回でマウンドを降り、2本塁打を浴びるなど5安打4失点で勝敗はつかなかった。打っては3安打で打率を3割台に乗せた。エ軍は6‐4で逆転勝ち、3連勝で今季最多の貯金3とした。

10日、本拠地アストロズ戦に「3番・DH」で先発出場し、第4打席で1点差に詰め寄る8号2ランを放った。

15日、敵地オリオールズ戦に「3番DH兼投手」で出場し、7回4安打5失点で今季5勝目。打者では決勝3ランを含む4安打3打点で自ら流れを引き寄せた。1回の第1打席は四球、3回に右前打を放つと、4回には自らを援護する9号3ラン、5回にはライトへ3ベースを放ってサイクル安打に王手、7回1死一、二塁の第5打席では二ゴロに倒れ、迎えた9回の第6打席。外角の球に上手くバットを合わせて左前打とするも、快挙達成とはならなかった。

18日、敵地オリオールズ戦に「3番・DH」で出場し第1打席で先制ソロ本塁打を放った。今季10号に到達し、46発だった21年、34発だった22年に続き、3年連続5度目の2桁本塁打に到達した。日本人選手で5度の2桁アーチは、松井秀喜の7度に次いで2人目。

20日、本拠地でのツインズ戦に「3番・DH」で出場。第3打席に2戦ぶりの本塁打となる11号ソロを放ったが、4打数1安打で、チームも敗れて連勝は2で止まった。

21日、本拠地でのツインズ戦に「3番・投手兼DH」で今季10度目の先発に臨み、6回を投げ2安打1失点、4四死球、9三振。99球を投げ、最速は99.2マイル(159.6キロ)だった。好投も6勝目はならなかった。打者では3打数1安打だった。内容は中前打、一ゴロ、敬遠四球、二ゴロ。

24日、本拠地レッドソックス戦に「3番・DH」で先発出場し、4試合ぶりの12号を放つなど4打数1安打1打点で打率.280とした。

30日、敵地ホワイトソックス戦に「3番・DH」で先発出場。4回の第2打席に5試合ぶりの本塁打となる13号ソロを放った。

31日、敵地ホワイトソックス戦に「3番・DH」で先発出場。3回の第2打席で2試合連発となる14号中越え2ランを放つと4回の第3打席でも右翼へ超特大の15号2ランを放った。今季初めての2打席連発でア・リーグ本塁打ランキング単独2位に浮上した。

6月6日、本拠地カブス戦に「2番・DH」で出場。第2打席で同じ94年生まれの鈴木誠也の頭上を越える16号ソロを放った。大谷は2打数1安打2四球、「4番・右翼」で出場した鈴木は4打数1安打だった。

9日、本拠地マリナーズ戦に「2番・投手兼DH」で先発出場し、投手としては5回を投げて被安打3、6奪三振・6四死球で3失点し6勝目を逃したものの、打者としては一時同点となる17号2ランを放つなど3安打、三塁打が出ていればサイクル安打という大活躍。チームの5連勝に大きく貢献した。

10日、本拠地マリナーズ戦に「2番・DH」で先発出場。3回の第2打席で2試合連発となる18号2ランを放った。

12日、敵地レンジャーズ戦に「2番・DH」で出場。19号、20号と2本塁打し、ア・リーグ単独首位に浮上した。またこれで、2021年から3年連続の20号。すでに今季は投手として102奪三振を記録しており、MLB公式のサラ・ラングス記者によれば史上初となる3年連続の「20発&100K」という偉業に到達した。大谷は1点を追う7回1死で打席に立つと、バックスクリーン左へ飛び込む19号ソロ。459フィート(約139.9メートル)の飛距離は、5月31日の一発に並ぶ今季最長タイ。さらに延長12回には無死二塁で打席に立ち、左越えの20号決勝2ランを放った。これで大谷は、3年連続となる20本塁打に到達。また2018年、2021~22年に続く4度目の20号到達は、日本人メジャーでは松井秀喜の5度に次いで2人目。3年連続の到達は日本人初。さらに、投手としてもすでに102奪三振。こちらも2021年の156奪三振、2022年の219奪三振に続き3年連続。

14日、敵地レンジャーズ戦に「2番・DH」で出場し、9回の第5打席に左中間スタンドに21号2ランを放った。試合は3-6で敗戦。9日のマリナーズ戦以降は、サイクル未遂の3安打→18号→3安打→19&20号→5打席全出塁と好調。この日の大谷は4打数2安打2打点で打率も3割目前の.299まで上昇。

15日、敵地レンジャーズ戦に「2番投手兼DH」で出場し、投げては6回6安打2失点、打席では3-2の8回に2試合連続、この4連戦で4本目となる22号2ランを放った。自らの援護でリードを3点に広げ、5月15日のオリオールズ戦以来となる今季6勝目をマーク。ア・リーグ本塁打王争いではヤンキースのジャッジに3本差のトップとなった。今季投手では6勝2敗、防御率3.29。打者では打率3割1厘、22本塁打、54打点、OPS.1.002。

17日、敵地ロイヤルズ戦に「2番・DH」で先発出場し、7回に2試合ぶりの一発となる23号を放ち、メジャー6年目で通算150本塁打に到達した。4打数1安打2打点で打率3割。チームは6点リードをひっくり返されて9―10で逆転サヨナラ負け。メジャー通算150本塁打は日本選手ではヤンキースなどで活躍した松井秀喜に続いて2人目。メジャー6年目、打者出場637試合での達成は松井の8年目、988試合を更新する日本選手最速での達成。昨年5月14日に100号に到達してから193試合、王手をかけてから2試合、9打席目で到達した。

18日、敵地ロイヤルズ戦に「2番・DH」で先発出場。5回の第3打席でア・リーグ本塁打ランクトップを独走する24号2ランを放った。打点も2を加えて58とし、試合終了時でリーグ単独トップに立った。

23日、敵地でのロッキーズ戦に「2番・DH」で先発出場。5回の第3打席で日米通算200号となる、今季25号の本塁打を放った。

26日、本拠地ホワイトソックス戦に「3番・DH」で先発出場。4回の第2打席で同点の26号ソロを放った。3打数1安打1打点、1四球でチームは2-1のサヨナラ勝ち。

27日、本拠地ホワイトソックス戦に「2番投手兼DH」でホワイトソックス戦に出場。27号と28号を含む3打数3安打、登板時自身初となる1試合2本塁打を放った。投手では右手中指の爪が割れるアクシデントもあったが、6回1/3を4安打1失点、10奪三振で今季7勝目を挙げた。

29日、本拠地ホワイトソックス戦に「3番・DH」で先発し、9回の第5打席に29号本塁打を放った。これで07年7月の松井秀喜と21年6月に自身が記録した月間13本の日本人最多記録、さらにエンゼルスの球団記録を塗り替える14本目となった。

30日、本拠地ダイヤモンドバックス戦に「2番・DH」で先発出場。第3打席で右翼へ超特大、150.2メートルの30号ソロを放ち、日本人メジャーリーガーで初の3年連続30本塁打を記録した。前日に29号2ランを放ち、6月は14本目で、月間の本塁打数としては並んでいた07年7月の松井秀喜(ヤンキース)を抜いて、日本人メジャーリーガー単独トップに立った。この日の1発で6月15本目と記録を伸ばした。

7月2日、本拠地ダイヤモンドバックス戦に「3番・DH」で先発出場し、8回の第4打席に右越え31号ソロを放った。2試合ぶりで7月初アーチはリーグの本塁打王争いでは2位に7本差。

3日、6月の月間最優秀選手と週間最優秀選手(MVP)を受賞した。6月に27試合出場し、日本選手と球団の月間最多記録となる15本塁打を放った。6月の月間15発は1930年ベーブ・ルース、1934年ロブ・ジョンソン、1961年ロジャー・マリスに次いでア・リーグ4人目。月間29打点は2003年6月の松井秀喜に並んで日本選手最多。104打数41安打の打率.394と好成績をマーク。月間MVPは2021年6、7月に次いで3度目の受賞。日本選手では野茂英雄、伊良部秀輝の両投手がともに2度受賞。3度目の受賞は日本選手最多となった。週間MVPは今季2度目の受賞。日本選手ではイチローを抜いて日本選手最多6度目の受賞。6月26日からの7試合で24打数10安打の打率.417、6本塁打、7打点。出塁率.533、長打率1.250、OPS1.783と好成績をマーク。投手でも6月27日の本拠地・ホワイトソックス戦で6回1/3を投げて4安打1失点。7勝目を挙げている。

8日、敵地でのロサンゼルスでのドジャース戦に「1番・DH」で先発出場。7回の第4打席に5試合ぶりの本塁打となる32号2ランを放ち、今季11回目の1試合3安打“猛打賞”もマークして打率は・302に上昇した。チームは5‐10で大敗し、4月以来の借金1で前半戦を折り返すことになった。二塁打が出れば、サイクル安打となったが、左腕ハドソンと対戦した9回1死満塁の第5打席は左犠飛だった。

【前半戦成績】

■投手

17試合 100回1/3 7勝4敗 防御率3.32 奪三振132

■野手

89試合 打率.302(341打数103安打) 32本塁打 71打点 11盗塁 出塁率 .387 長打率.663 OPS1.050

11日、マリナーズの本拠地・シアトル(Tモバイル・パーク)で開催のオールスターにア・リーグの「2番・DH」でスタメン出場し、空振り三振と四球の1打数無安打だった。6回の第3打席には代打としてS・ペレスが送られ交代。

15日、本拠地アストロズ戦に「2番・DH」で出場し、9回の第5打席で後半戦初アーチとなる33号ソロ本塁打を放った。

16日、本拠地アストロズ戦に「2番・DH」で先発出場。第5打席で2試合連続となる34号本塁打を放った。

17日、本拠地ヤンキース戦に「2番・DH」で先発出場し、7回の第4打席で3試合連発となる35号2ランを放った。

21日、本拠地パイレーツ戦に「2番DH兼投手」で出場したパイレーツ戦で6回1/3を投げ、6安打5失点。自己ワーストの1試合4本塁打を浴びたが、今季8勝目を挙げた。

23日、本拠地パイレーツ戦に「2番・DH」で出場し、初回の第1打席で中越え36号ソロ本塁打を放った。

27日、敵地で行われたタイガースとのダブルヘッダーで、第1試合でメジャー初完投初完封し、第2試合で2打席連発となる37号&38号を放った。第1試合のマウンドに上がった大谷は、4回までパーフェクト投球。許した安打は5回の1本のみで、計111球を投げて8奪三振1安打の快投だった。それからわずか45分後に行われた第2試合に「2番・DH」で出場し、2回に逆方向への37号2ラン。さらに4回には右中間に38号ソロをたたき込んだ。

28日、敵地で行われたブルージェイズ戦に「2番・DH」で先発出場。第1打席で2戦連発となる39号の先制ソロを放ち、前日から3打席連続本塁打。

31日、メジャーリーグ機構週間最優秀選手(MVP)を発表し、ア・リーグは大谷が今季3度目の選出を果たした。通算7度目は自身の持つ日本選手最多を更新。7月25日から6試合で20打数6安打の打率.300、3本塁打、4打点。OPS1.281。投手でも7月27日に敵地で行われたタイガースとのダブルヘッダー第1試合で9回8奪三振1安打無失点でメジャー初完投初完封。同一シーズンで週間MVPを3度受賞するのは、球団では1975年ノーラン・ライアン以来2人目の快挙。

8月2日、メジャーリーグ機構(MLB)は両リーグの7月の月間最優秀選手(MVP)を発表し、ア・リーグはエンゼルスの大谷が2か月連続で受賞した。23試合出場で78打数22安打の打率.282、9本塁打、14打点、OPS1.152、2二塁打、2三塁打、21得点、1盗塁、長打率.705、出塁率.447。さらには投手としても4先発登板で2勝2敗、防御率4.97、キャリア初の完投&完封。25回1/3投球回で29奪三振、11四球が評価された。

3日、本拠地アナハイムでのマリナーズ戦に「2番・投手兼DH」で先発出場。投手は「右手と右手の指のけいれん」で4回59球で緊急降板も、打者では両リーグ最速となる40号を放つなど、2打数2安打2四球と4打席全出塁。ただ、チームは守護神・エステベスが打ち込まれ、逆転負けを喫した。投手・大谷は初回無死一、三塁のピンチを無失点で切り抜けると、4回まで3安打4奪三振と好投。ただ、「右手と右手の指のけいれん」のため、この回限りで緊急降板となり、前人未踏の2年連続2桁勝利&2桁本塁打は持ち越しとなった。それでも打者・大谷は初回1死の第1打席で右前打を放つと、4回の第2打席は四球で出塁。緊急降板後も野手として出場を続行し、0-1の6回2死走者なしの第3打席は3ボールとなったところで、相手バッテリーが一発を警戒してか申告敬遠で一塁へ歩かされたが、すぐさま二盗に成功すると、続くクローンの中前適時打で同点のホームを踏んだ。さらに、2-1の8回の第4打席は右中間席へ豪快な40号アーチを放った。

9日、本拠地アナハイムでのジャイアンツ戦に「2番・投手兼DH」で先発出場し、6回1失点で10勝目を挙げた。6回97球を投げ、3安打3四球5奪三振1失点(自責0)。打撃ではすでに40本塁打を放ち、ベーブ・ルースも届かなかった史上初の2年連続「2桁勝利&2桁本塁打」を達成した。

13日、敵地で行われたアストロズ戦で、9戦37打席ぶりとなる41号ソロを放った。

16日、敵地でのレンジャーズ戦に「2番・DH」で先発出場。3試合ぶりの本塁打となる42号ソロを放つなど4打数3安打1打点で、打率は・306に上昇した。

18日、本拠地で行われたレイズ戦で2戦連発となる43号満塁本塁打を放った。

23日、本拠地で行われたレッズとのダブルヘッダー第1試合に「2番・投手」で投打同時出場したが、2回途中に腕の疲労を訴えて緊急降板した。打者でも途中交代した大谷について、フィル・ネビン監督は「現在、検査中だ。ご存じの通り時間がかかる。『痛みを感じているわけではなく、どちらかというと、ここ何週間か感じていたもの(疲労)が初回の直後に再び感じた』と言ってきた。私から言えることは以上だ」と話した。1回1/3で無安打無失点、1四球2三振。最速94.4マイル(約151.9キロ)とフォーシームは走っていなかった。ネビン監督は「2回は球速が落ちた。私たちが見ているデータによると、球質がいつもと違っていたので、マウンドに行って様子を伺った」と話した。初回無死一塁では先制の右越え44号2ラン。左腕アボットから4試合ぶり一発を放ったが、3回の第2打席で代打・新人シャヌエルを送られた。「検査をするために交代させた。今日はもう1試合あるので、すぐに検査をしたかった。(2試合目も)出場可能とは言わない。今のところ、疲労感と言っておく。違和感があるが、痛みを感じていない」とネビン監督は語った。

試合後の検査で、右肘の靱帯(じんたい)損傷が発覚した。今季の投手断念が決定。セカンドオピニオンなど踏まえた上で判断することとなるが、18年に続き再手術となれば、二刀流での復帰は25年までずれ込む可能性もある。

9月16日、エンゼルスは大谷を右脇腹痛で15日間の負傷者リスト(IL)に入れ、今季の残り試合を欠場すると発表した。大谷がIL入りするのは右肘のトミー・ジョン手術を受けた翌2019年3月以来4年ぶり。大谷は8月23日に右肘の内側側副靱帯の損傷が発覚。その後も打者出場を続けたが、4日の本拠地・オリオールズ戦前の打撃練習で右脇腹を痛めた。打者としても前日15日の本拠地・タイガース戦まで11試合連続欠場。試合後にクラブハウス内のロッカーからバット、スパイクなど個人の私物を全て持ち去っていた。

19日、ロサンゼルス市内のカーラン・ジョーブ整形外科クリニックで右肘の手術を受け、成功したと発表した。大谷の代理人を務めるネズ・バレロ氏が球団を通じて発表。来季開幕には打者として間に合う見込みで、2025年に二刀流復帰を目指す。大谷は自身のインスタグラムで「一日でも早くグラウンドに戻れるようにがんばります」とコメントした。

コメント

  1. タカ より:

    いつも興味深く読ませて頂いてます。
    さて、今日7/14までの大谷さんの4敗の内訳を知りたいのですが…
    ヤンキースに打ち込まれた記憶はあるのですがそれ以外は大谷さんが投手として投げた時にエンジェルスの味方の援護がなくて負けた試合があるとしたら9勝って大谷さん自身が活躍(自身を援護した)試合もエンジェルスの打撃が援護の試合ありますよね。
    大谷さんは投手になると皆エンジェルスも他の球団ファンも監督も皆んなを元気にしてくれますよね。

    • ひよこ より:

      簡潔ですが記載してみました。
      1敗目以外は撃ち込まれて敗戦ですね。
      ただ他の登板試合での成績がいいので、トータルの成績も優秀であり、
      10勝目もすぐ達成してくれることでしょう。

      ・1敗目 エンゼルス1-3アストロズ 「1番DH兼投手」
      打者:4打数無安打
      5回途中4安打1失点9奪三振で降板
       
      ・2敗目 エンゼルス5-10マーリンズ 「1番DH兼投手」
      打者:4打数1安打
      4回途中3回2/3を投げ被安打6 5奪三振 自責点6
      1死満塁からハイムにメジャー自身初となる痛恨の満塁ホームランを打たれ逆転を許した

      ・3敗目 エンゼルス3-6ブルージェイズ 「3番DH兼投手」
      打者:2打数無安打1打点 8回に代打
      6回10奪三振 2被弾を含む6安打5失点

      ・4敗目 ヤンキース6-1エンゼルス 「2番DH兼投手」
      打者:5打数1安打
      自己ワーストタイの1試合3被弾で4回途中8安打4失点

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